2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J52932
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小林 浩和 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 金属ナノ粒子 / 水素吸蔵 / コア・シェル型 / パラジウム / 白金 / イリジウム / 金 |
Research Abstract |
「金属ナノ粒子を基盤とした水素機能性材料の創製」に関して研究を行った。 高密度水素吸蔵媒体として金属ナノ粒子を基盤とした材料創製を行っている。金属ナノ粒子は表面原子数の割合の増大やエネルギー準位の離散化に伴い、バルクとは異なる物理的・化学的性質を示すことが知られている。水素吸蔵においてはバルクにはない吸蔵サイトや特異な電子状態を有することから、新たな水素吸蔵材料として期待される。しかし、金属ナノ粒子については水素吸蔵の系統的な研究は無い。本年度ではPdと様々な金属種から形成されるPd_x/M_<1-x>合金ナノ粒子(M=Ir,Pt,Au)を作製し、第五周期の連続して位置する金属(Ir,Pt,Au)とPdの合金ナノ粒子についての系統的な実験から合金の電子状態が水素吸蔵に及ぼす効果について検討した。その結果、Pd_<x/t-x>Ptナノ粒子に吸蔵された水素はPd/Ptのナノ界面にトラップされていることを発見した。また、水素によってPdとPtが原子レベルで混じりあった新物質(固溶体型ナノ粒子)を創製することに成功した。その固溶体型ナノ粒子はPtの含有率を変えることによって、水素吸蔵量の制御が可能であることがわかった。さらに、金属(Ir,Pt,Au)の種類を選択することで、合金ナノ粒子のバンドフィリング制御を行い、水素吸蔵量の自在制御を可能にした。このような結果を投稿論文として発表した。
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Research Products
(4 results)