2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J53062
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大槻 玲 慶應義塾大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 岩澤理論 / 超特異還元 / Selmer群 |
Research Abstract |
初年度の結果としては、残念ながら、論文となるものはありませんでした。 年度のはじめ頃はp進height pairingについて論文を読み、発展の可能性を探りましたが、結果は出ませんでした。 次に、p=2でa_2=±2の場合について考察しましたが、形式群の生成元と関係式についての結果は得られたものの、当初期待していたような、p進L関数につながるものがそこからは得られませんでした。この場合はKobayashi氏の論文で扱われなかった場合についての考察でしたが、Kobayashi氏が、自身が定義したSelmer群について述べているのと同様に、本質的に違ったアプローチが必要なようです。 Equivalent Tamagawa Number ConjectureについてBurns氏やKato氏の論文を元に学びましたが、結果を得るまでに至っていません。 最近では、pで超特異還元を持ってμ>0の場合はあるのか、という事について考えました。Drinen氏がpで通常還元の場合得た、Eのp等分点添加の体に於いてはμ>0の場合があるという結果の類似の可能性について考えてみましたが、通常還元の場合にあるGreenberg Selmer群と同様のものがなく、cohomology的に扱いづらいのと、Eのp等分点添加の体は有理数体上非アーベル拡大になるため、円分体の場合のzeta elementに相当する物が存在しないので、今までの手法の類似が使えないため、今のところ円分Z_p拡大に於けるSelmer群のp-torsionについては、構造に関しての結果が少し得られたものの、目標としていた結果が得られていません。
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