2006 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析による網羅的表現形研究のためのソフトウェア開発・公開支援環境の研究・開発
Project/Area Number |
06J54072
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 伸 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ゲノム配列 / 転写開始点 / データベース / 一塩基多型 / 比較ゲノム研究 |
Research Abstract |
網羅的表現型解析の基盤となるゲノム配列として、メダカゲノムの高精度ドラフト配列の決定を行い、遺伝子情報や転写情報等をユーザに提示するための環境として、所属研究室にて運営しているゲノムブラウザUTGBを採用し、その高機能化のための開発を行った。また2種(Hd-rR, HNI)のメダカゲノム配列のアラインメントを計算し、それらを比較する中で1600万を超える塩基多型を検出し、それらの情報をユーザに提示するトラックをUTGB上に構築し公開を行った。 上記の塩基多型情報を、5'SAGEタグによって網羅的に同定された転写開始点情報およびヌクレオソーム位置推定ソフトウェアによって算出されたヌクレオソーム存在確率値と複合的に解析する系を構築し、メダカにおいて転写開始点周辺のヌクレオソーム存在確率の低下と変異率の低下、転写開始点下流の整列されたヌクレオソームの存在とそれらと同期した挿入欠損変異率の振動現象を発見した。これに用いたヌクレオソーム存在確率値についてもメダカのUTGBのトラックとして情報公開を行っている。また、同じ解析手順をヒトや酵母についても適用し、UTGBのそれぞれの種のブラウザトラックを作成した。 またゲノムブラウザのトラックとは、画像を生成するWebプログラムであるが、その開発に要求されるプログラミングスキルの低減を図るため、UTGB用トラック作成のためのPHPライブラリの仕様の策定を行い、生物系の研究者による情報公開環境の構築を支援するためのツールの整備を進め、UTGB全体の再構築を開始し、管理や他のデータソースとの連携を簡便化するための開発を行っている。
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Research Products
(1 results)