1995 Fiscal Year Annual Research Report
ルイス酸-アレニルケトン系を利用する新規な不斉環化反応の開発
Project/Area Number |
07214223
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
長尾 善光 徳島大学, 薬学部, 教授 (40027074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 茂樹 徳島大学, 薬学部, 助手 (20226038)
木原 勝 徳島大学, 薬学部, 助教授 (80035550)
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Keywords | アレニルエステル / アレニルケトン / ルイス酸 / エンドモード環化反応 / ベンゾオキセピン / ベンゾアゼピン / メタシクロファン |
Research Abstract |
パパイン類似システインプロテアーゼ阻害剤開発の基本的デザインとして、α-アルキニルマロン酸ジエチルエステル(DAM)体の加水分解・脱炭酸を経由する共役アレニルエステルの形成、続くsp炭素原子上での酵素システインSH基の非可逆的付加反応による酵素加水分解阻害機能を試み数種の新規なカテプシンB及びL阻害化合物の開発に成功している。DAMのα-アセチルアミノ誘導体の豚肝臓エステラーゼ及び1N KOH加水分解反応の際に興味あるエンドモードオキサゾール環形成反応を見出した。本反応を基盤として、プロパルギルケトン系を共役アレニルケトン系活性種とする各種新規エンドモード環化反応をデザインした。電子豊富なフェニル置換アルカノイックカルボン酸アミド体とプロパルギルマグネシウムブロミドから得られた各種共役アレニルケトン体を各種ルイス酸、BF_3・OEt_2、TiCl_4、Al(CF_3SO_3)_3、B(CF_3SO_3)_3、HB(CF_3SO_3)_2と反応させたところデザイン通りの3種のエンドモード環化反応(オルトビシナルエンドモード、ジェミナルスピロエンドモード、メタアンサエンドモード)が進行し各々対応する環化生成物を得ることに成功した。同様の方法論に従って環拡大反応を経由するベンゾオキセピン及びベンゾアゼピン体の合成にも成功している。高歪みな[6]メタシクロファン環形成反応をキラルなルイス酸の存在下に試みたが、現在のところ14%eeのみであり、検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshimitsu Nagao: "New Intramolecular Spiro-Endo-Mode Ring Closure of Allenyl (Methoxy-Substituted Phenyl) alkyl Ketones" Tetrahedron Letters. 36. 2799-2802 (1995)
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[Publications] Yoshimitsu Nagao: "A New Ring Enlargement Reaction of γ-Lactones to Seven-Membered Cyclic Ethers via Intramolecular Cyclisation of ω-Hydroxy Allenyl Ketone Intermediates in situ" J.Chem.Soc.,Chemical Communications. 19-20 (1996)
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[Publications] Yoshimitsu Nagao: "Ring Enlargement Reaction of 3-Hydroxy-3-propargylisoindolin-1-ones : A New Synthetic Method for 2-Benzazepine-1,5-diones" Tetrahedron Letters. 37(in press). (1996)