1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07229237
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大井 高 徳島大学, 薬学部・附属医薬資源教育研究センター, 講師 (00203696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠見 武徳 徳島大学, 薬学部・附属医薬資源教育研究センター, 教授 (70015882)
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Keywords | カイロモン / ミジンコ / フサカ |
Research Abstract |
本研究の目的は活性物質であるフサカ幼虫由来カイロモンの構造を明らかにし、マギレミジンコに対する個体、器官レベルでの作用について検討を行い、さらにその形態変化発現についてカイロモンとレセプターとの間に形成される超分子の構造と機能を解明することにある。当初の目的としてカイロモンの単離に力点を置き検討を行った。 フサカカイロモンの抽出・分離にあたって新たにより簡便で多数の試料に対応できる生物検定法を確立する必要が生じた。Dose-Responce曲線と頭部突起の形態について再検討し顕微鏡下頭部の形態のみを観察することとした。フサカ幼虫粗抽出物は0.1ppmで効果を示し、1ppmでその効果はほぼ最大に達した。フサカ幼虫の生育する池の水からカイロモンを回収することを試みた。フサカ幼虫からのカイロモン分画に際して効果的であった吸着樹脂ダイアイオンHP-20に池水を通過させたところカイロモンは吸着されメタノールによって効果的に回収された。そこで8kgの樹脂をふるいにはさみ、底を抜いた大型のポリペ-ルにセットしてカラムとしこれを3セット用意した。各カラムに約20tの池水を通過させたのち吸着したカイロモンをメタノールによって回収した。これを繰り返し約500tの池水を処理し大量のカイロモン分画を集めた。活性はフサカ幼虫50〜200kg分に相当した。分離については各種クロマトグラフィーによりフサカ幼虫抽出物と類似の方法で進めているが、一部先行させた最終段階のHPLC分離の検討によりカイロモン分画を単一ピ-グとして確認することができた。さらに構造決定に必要な量を単離すべく分画を行っている。
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