1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07241103
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
相澤 益男 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00016742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宝谷 紘一 名古屋大学, 理学部, 教授 (80025444)
樋口 富彦 徳島大学, 薬学部, 教授 (50035557)
小久保 正 京都大学, 工学部, 教授 (30027049)
片岡 一則 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (00130245)
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Keywords | カルモジュリン / 融合タンパク質 / 自己組織化能 / リポソーム / アパタイト / 高分子ヘテロ構造体 / 光駆動リン酸化システム / ナノ会合体 |
Research Abstract |
生体内には、精巧緻密な機能を発現する「分子系超構造」が非常に多く見られる。これら分子集団の機能性分子は自己組織化能を有し、それぞれの機能が分子間で連携できるように高次組織構造を形成している。しかし生体分子の自己組織化のメカニズムは余りにも複雑であり、自己組織化能を制御する設計コンセプトに基づき生体分子系の高次組織体を構築する試みはほとんど行われていない。 本研究は、機能性生体分子、特に機能性タンパク質に自己組織化能を付与し、複数種類の機能性タンパク質を自己組織化させることによって、人工設計系の生体分子系超構造を実現し、新機能の発現を目的として、次の諸成果を挙げた。 1)自己組織化能を有する機能性タンパク質の合成および自己組織化(相澤) グルタチオンシンセターゼ(GST)とカルモジュリンとの融合タンパク質の遺伝子を設計し、GST/カルモジュリン融合タンパク質を合成するとともに、自己組織化能を検証した。 2)運動制御系を内部に構築したリポソームの構築技法および評価測定系の確立(宝谷) 運動性タンパク質を内包した分子系超構造リポソームを形成し、その形態形成能および動的変換能を蛍光顕微鏡等によって定量的に解析した。 3)アパタイト/高分子ヘテロ高次構造体の合成(小久保) 擬似体液中での各種シリコーンゴム表面におけるアパタイト結晶生成過程を解析した。 4)光駆動リン酸化システムの人工構築(樋口) バクテリオロドプシンとH^+ATP合成酵素系とのタンパク質超構造を脂質分子膜内に構築し、その特性を解析した。 5)コアーシェル型ナノ会合体と生体分子系との超構造の構築(片岡) ヘテロニ官能性オリゴマーを分子設計し、単分散ナノ会合体を調製した。さらに、リゾチームおよびオリゴアミノ酸とナノ会合体との分子系超構造を構築し、そのキャラクタリゼーションを行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] N.Damrongchai,E.kobatake,Y.Ikariyama,M.Aizawa: "Two Dimensional Molecular Assembling of Calmodulin-Melittin at the Air-water Interface" Langmuir. 12. 1321-1325 (1996)
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[Publications] E.Kobatake,K.Mitomo,T.Haruyama,M.Aizawa,G,Y.Deng,S.Kato: "On-off Switching of Enzymatic Reaction by Recombinant Calmodulin on a Solid-phase Matrix" Bioconjugate Chem.7. 126-130 (1996)
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[Publications] M.Yokoyama,T.Okano,Y.Sakurai,S.Suwa,K.Kataoka: "Introduction of cisplatin into polymeric micelle" J.Controlled Release. 39. 351 (1996)
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[Publications] S.Cho,F.Miyaji,T.Kokubo,K.Nakanishi,N.Soga,and T.Nakamura: "Apatite formation on various silica gels in simulated body fluid containing excessive calcium ion" J.Ceram.Soc.Japan. 104. 399-404 (1996)
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[Publications] Ezaki,J.,Wolfe,L.S.,Higuchi,T.,Ishidoh.K.,and Kominami,E.: "Specific Delay of Degradation of Mitochondria ATP Synthase Subunitc in Late Infantile Neuronal Ceroid-Lipofuscinosis(Batten Disease)" J.Neurochem.64. 733-741 (1995)
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[Publications] T.Ikeda,K.Oosawa,and H.Hotani: "Self-assembly of Capping Protein FliD,of Bacterial Flagella into an Annular Structure" J.Mol.Biol.259. 679-686 (1996)