1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07270206
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山崎 健一 名古屋大学, 農学部, 助手 (40182480)
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Keywords | 転写調節機構 / 転写因子 / 試験管内転写素 / 植物 / タバコ |
Research Abstract |
タバコキナーゼ遺伝子やタバコβ-1,3-グルカナーゼ遺伝子は根で特異的に発現しており、エチレン処理により葉でも誘導される。これらの遺伝子のプロモーターにはエチレン応答性シスエレメント(ERE)があり、EREをTATAボックス上流に挿入したプロモーターはエチレン処理に対して応答性を示すことが知られている。また、そこへの結合活性を有しているEREBPsも、4種類とも標的遺伝子と同じ発現パターンを示すことが高木と進士によって明らかにされている。これらの知見をもとにして、「EREBPsが標的遺伝子のプロモーター中のEREに結合し、そこからの転写活性を上下させている」という作業仮説をたてて実験を組んだ。具体的成果としては、第一にEREBP4が転写増幅因子であることをタバコプロトプラストを用いたトランジェントアッセイにより明らかにしたことである。EREをシスエレメントとして有するレポーター遺伝子の発現は、エフェクター遺伝子にコードされているEREBP4の量に依存して増大しており、この添加効果はACC合成酵素の特異的阻害剤であるAVG存在下では全く見られなかった。これらのことは、EREBP4が転写調節因子であることを示しており、EREBP4による転写増幅が、エチレンの存在を必要とすることを示唆している。 第二に成果として挙げられるのは、エチレン応答性シスエレメント結合タンパク(EREBPs)のcDNAを大腸菌発現ベクターに組み込み、大量発現の後、組み換えEREBPsを精製しつつあることである。実験開始当初、長いHis-Tagを連結した組み換え蛋白が不溶性であったために精製できなかったが、His-Tagを短くすることにより蛋白の溶解度が増しニッケルカラムでの精製が可能となった。次に精製できたEREBPから順にタバコ試験管内転写系に加えて、その生化学的性質を一つずつ決定しようとしており、それらに対する抗体づくりも準備中である。なおこのプロジェクトは、通産省生命工学工業技術院研究所の進士秀明、高木優両先生との共同研究として進められている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 椋本 藤夫: "DNA sequense requirement of a TATA-binding protein from Arabidopsis for transcription in vitro." Plant Molecular Bilogy. 23. 995-1003 (1993)
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[Publications] 武田 穣: "Bending of DNA in solution caused by a protein from Arabidopsis that binds to a TATA element." Biosci Biotech Biochem. 58(5). 916-920 (1994)
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[Publications] 山口 雄記: "Preparation of an in vitro transcription system of plant origin,with methods and templates for assessing its fidelity." Plant Molecular Bilogy Manual. E2. 1-15 (1994)
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[Publications] 魚住 信之: "Light activation of expression associated with the tomato rbcS promoter in transformed tobacco cell line BY-2." J Biotechnology. 36. 55-62 (1994)
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[Publications] 吉田 和哉: "Heat-inducible expression system for foreign gene in cultureed tobacco cells using the HSP18.2 promoter of Arabiadopsis thaliana." Applied Microbiol Biotech. 44. 466-472 (1995)