1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07300016
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Research Institution | National Research Institute for Cultural Properties, Tokyo |
Principal Investigator |
中野 照男 東京国立文化財研究所, 美術部第一研究室, 室長 (20124191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 俊秀 京都造形芸術大学, 教授 (30132822)
西山 要一 奈良大学, 教授 (00090936)
尾立 和則 東京国立文化財研究所, 修復技術部, 研究員 (40249917)
増田 勝彦 東京国立文化財研究所, 修復技術部, 部長 (40099924)
三浦 定俊 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 部長 (50099925)
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Keywords | 文化財 / 阪神淡路大震災 / 地震 / 防災 / 救援活動(レスキュー) / 免震 / 耐震 / 安全対策 |
Research Abstract |
この研究は、展示や保管における日常的な地震対策に関する研究、地震発生時における緊急措置に関する研究の2本の柱から成る。両研究とも、阪神淡路大震災の折に被災した博物館等の機関、社寺、所蔵家をはじめ、文化財の救援活動に携わった諸機関、諸団体及び個人の協力を得ながら遂行した。震災直後に諸機関や諸団体が行った被害状況調査の報告、被災博物館等による被害の具体的状況に関する調査報告、震災後に博物館等が文化財や試料の収蔵、保管、公開、展示のために実施した改良や工夫に関する情報を、基礎的情報として、可能な限り収集し、それらを解析することによって、新しい防災対策策定のための指針を導き出そうと努めた。その上で、免震装置や吊金具、固着剤など、震災後に大いに着目されている装置や材料、防災対策にとって重要と思われる事項については、それらの有用性や問題点の所在を、実験や分析を踏まえて検討した。さらに、万一災害が発生した場合の文化財等の保全方法、被害を最小にとどめるための緊急措置、文化財等の救出や救援活動などについては、阪神淡路大震災やその他の災害の折の研究分担者、研究協力者の経験をもとにし、諸外国での研究成果を取入れて研究を進めた。また、災害に対応するための博物館や美術館、地方公共団体等のネットワークの形成に関しては、多くの機関に協力を呼びかけ、意見を交換しながら研究を行った。 また、資料や参考文献等を多数収集したが、これらは、神戸市立博物館内の文化財防災資料センターにすべて移管し、今後の新たな研究や防災対策の策定に活用する。
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