1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07303001
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Section | 総合 |
Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
永井 義雄 関東学院大学, 経済学部・経済学科, 教授 (40019815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有江 大介 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (40175980)
姫野 順一 長崎大学, 総合科学部, 教授 (00117227)
山内 友三郎 大阪教育大学, 教授 (80030344)
関口 正司 九州大学, 法学部, 助教授 (60163101)
下川 潔 中部大学女子短期大学, 英語英米文化学科, 教授 (40192116)
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Keywords | 功利主義 / 啓蒙 / 倫理 / 社会契約 / ロック / ベンサム / J.S.ミル / 共同体主義 |
Research Abstract |
平成8年度の研究会は3回行われた。通算して計5回の研究会を積み重ねたことになる。 第3回研究会(5月18日、19日。名古屋サミットホテル会議室) 1。堀田誠三「イタリア啓蒙における社会契約と功利主義」 2。森下直貴「倫理学の方法をめぐって--倫理学と功利主義」 3。下川潔「ロックと身体所有権」 第4回研究会(11月16日、17日。関東学院大学葉山セミナーハウス) 1。有江大介「ベンサムの自然宗教批判と社会科学」 2。音無通宏「ロック、ヒューム、ベンサムと宗教問題」 3。永井義雄「ベンサムは経済学者であったか」 4。大川正彦「共同体主義から見た功利主義」 第5回研究会(1月25日、26日。成城大学3号館3階研究集会室) 1。深貝保則「政府の経済的役割についての功利主義のヴィジョン」 2。成田和信「20世紀英語圏諸国の倫理学における動機づけの問題について」 3。チェ・キソン「リベラル・デモクラシー再論」 4。市岡義章「近世農村の共同体思想」 永井、有江、深貝は、9月9日、Law Faculty,University of Londonにおいて、Brian Barry,Justice as Impartiality,OUP.をめぐって、著者バリー教授と直接対話する研究会を開いた。日英合同公益(功利)主義研究会のスタートである。出席者、20数名。 また、1997年3月22日23日にニューオーリンズで開かれる第5回国際公益(功利)主義学会大会に、永井、音無、有江、深貝、堀田、櫻井の6名が報告する。この研究会は、こうして海外で高い評価を受けている。有江は学術振興会の短期招聘研究者としてスコフィールド博士を平成9年度に受け入れるし、研究会の国際共同研究は更に推進される。この研究会を母胎とする日本公益(功利)主義学会設立の計画も近く始動する。
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[Publications] 永井義雄: "ロバアト・オウエンにおける企業的原理による社会的原理の管理" 経済系. 187集. 125-134 (1996)
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[Publications] 永井義雄: "バウリング小論" 経済系. 188集. 44-56 (1996)
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[Publications] 永井義雄: "初版『人口の原理』の成立" アルサス学会年報. 6号. 23-41 (1996)
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[Publications] 永井義雄: "通俗ウィ・グの近代初期文明批判-ウォーレス再論" 鈴木,川辺等編『過渡期の世界』(日本経済評論社). 271-293 (1997)
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[Publications] 永井義雄: "古典資料センター所蔵 プライス・コレクションについて" 一橋大学社会科学古典資料センター年報. 16号. (1997)
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[Publications] 下川潔: "ローマとパークシティのヒューム研究者たち" イギリス哲学研究. 19号. 97-101 (1996)
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[Publications] 市岡義章: "大原幽学の共同体思想-先祖株組合の倫理的基礎" 鈴木,川名,池田編『過渡期の世界』. 63-86 (1996)
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[Publications] 市岡義章: "近世農村金融と先祖株組合" 商経論集. 30号. (1997)
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[Publications] 音無通宏: "ジョサイア・タッカー書誌-タッカー像の再構成に向けて" 経済学論纂. 37-3・4. 51-84 (1997)
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[Publications] 音無通宏: "功利主義と経済学,市場と国家の綱引き" 和田・音無他編『経済学の知のあり方を問う』. (1997)
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[Publications] 土方直史: "神と自然と人間と" 白門. 48-9・10. 9号26-33,10号41-52 (1996)
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[Publications] 立川潔: "ジェイムズ・ミルにおける中間階級と議会改革" 成城大学経済研究. 133号. 99-123 (1996)
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[Publications] 下川潔: "ジョン・ロックの『身体所有権』テ-ゼ" 社会思想史研究. 20号. 124-136 (1996)
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[Publications] 関口正司: "ベンサムとベンサム主義" 村岡他編『英国文化の世紀1』. 129-151 (1996)
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[Publications] 関口正司: "ミル-代議制民主主義と自由な統括" 田中浩編『現代思想とはなにか』. 99-113 (1996)
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[Publications] 関口正司: "ミルとトクヴィルの思想的交流" 法政研究. 63-4・5. (1997)
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[Publications] 森村進: "リバタリアニズムの理論的基礎" 情況. 30-44 (1996)
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[Publications] 森村進: "国家は民営化できるか" あうろ-ら. 5号. 245-253 (1996)
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[Publications] 立川潔: "ジェイムズ・ミルにおける中庸な財産と陶冶" 成城大学経済研究. 134号. 27-54 (1996)
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[Publications] 深貝保則: "Paechrc Bive-Unprcduc time distinction and strcuture of accuniula tion" Pepar presental at tho Hist.of Economico Society Cunference,1996. 1-18 (1996)
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[Publications] 深貝保則: "科学的経済学の商業社会把握-マルサス,チャーマ-ズ,ホニイトリ-" マルサス学会年報. 65. 1-21 (1996)
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[Publications] 深貝保則: "S.ホランダーのJ.S.ミル論をめぐって" 『現代経済の諸問題』(新評論刊). 249-270 (1997)
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[Publications] 深貝保則: "チャーマ-ズにおける人口三区分論と生産構造把握" 商経論叢. 32-4. (1997)
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[Publications] 土方直史(編・著): "まえがき、序章、第三章、終章" 革命思想の系譜学-宗教・政治・モラリティー, 359 (1996)