Research Abstract |
本研究においては,(1)大学における統計教育,(2)中等教育における統計教育,(3)公的部門・産業界における統計教育,(4)統計・情報処理ソフトウェアの4つのワーキンググループに分かれて,調査・研究を行っている。 大学については,平成7年度に全国の国・公・私立の全大学に依頼して,全学部の履修要覧,講義要項,シラバス等を収集したが,平成8年度には,それらの資料を精査して必要な情報を抜き出し,データベース化する作業を行った。現在,システム設計,データの入力作業が進行中なので,来年度の早い時期にデータベース完成次第,分析に入る計画である。また,一部の大学,高専の統計学担当職員を招いて現状と問題点についてヒヤリングと討論,意見交換を行った。 中学・高校については,数学の教科における確率・統計の内容と扱いの変遷について分析するとともに,現行の数学教科書の確率・統計関係の部分の詳細な吟味,専門家のヒヤリングを行って,問題点を析出し,討議を継続した。諸外国の中等教育における統計教育に関しては,アメリカ,イギリスについて文献調査を継続するとともに,国際バカロレアについて専門家からのヒヤリングを行った。さらに,統計教育における電卓に利用の問題の検討を行っている。 産業界については,前年度に引き続き,会社,研究所を訪問し,品質管理,研究開発部門の実態調査,ヒヤリングを行った。また,国際標準化機構の品質管理規格ISO9000シリーズ及び環境管理規格ISO14000シリーズ,並びに産業界におけるそれらの適用上の問題について調査・研究を行った。 統計・情報処理ソフトウェアについては,統計パッケージや統計教育ソフトウェアの吟味を継続するとともに,統計教育と情報教育の関係,統計教育におけるコンピュータ利用のあり方についての検討を行った。
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