1995 Fiscal Year Annual Research Report
勤労中高年女性の健康・体力の保持・増進に関する研究
Project/Area Number |
07308058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
森下 はるみ お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (60017134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 善雄 日本女子体育大学, 健康管理センター, 教授 (40012231)
田畑 泉 国立健康, 栄養研究所・健康増進部, 室長 (20188402)
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Keywords | 勤労中高年女性 / 健康増進 / 酸素摂取量 |
Research Abstract |
本研究の目的は、比較的日常の活動量の多いと考えられている勤労女性を対象に持久性体力及び骨塩量を測定し、それと日常活動との関係を明らかにすることであった。被験者は年齢57±7歳(41歳〜72歳)の勤労女性48名であり、体重は56.3±7.2kgであった。1日の歩数の平均値は40歳代で12982歩,50歳代では10861歩,60歳代では9906歩であり、同年代の一般主婦よりも明らかに多い値であった。また、一日の歩数と年齢には有意な相関関係はみられず、加齢しても、これらの女性が活動レベルを維持していることを示している。トレッドミル歩行による乳酸性作業闘値(2mM)は平均で24.4ml/kg/minであった。乳酸性作業闘値(2mM)が年齢と相関がないこと、および血中乳酸濃度2mM時の酸素摂取量の酸素摂取量と一日の歩数に有意な相関関係が見られたこと、さらに、これらの女性が日常特別なスポーツ活動に参加していないことを考えると、これらの女性の最大下の機能的持久性は日常の活動量に大きく影響されていることが示唆された。さらに、乳酸性作業闘値は日常活動量を維持すれば、高齢化しても維持される可能性が示された。最高酸素摂取量は平均で30.8ml/kg/minであった。最高酸素摂取量と年齢には有意な相関関係が観察され、年齢と最高酸素摂取量の回帰式は一般女性を対象とした先行研究で報告されているものとほぼ同じであり、勤労女性の最高酸素摂取量は一般女性とほぼ同じであることが明らかになった。腰椎および大腿骨頸部の骨塩量を測定したところ、一般女性に比べて、腰椎の骨塩量が約8%高いという結果が得られた。身体運動は骨密度を増加・維持する効果があるということが報告されているが、これも日常活動の多さによるものであると考えられる。
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Research Products
(2 results)