1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07451090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
高浜 秀 東京国立博物館, 学芸部東洋課, 中国考古室長 (60000353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 豊信 東京国立博物館, 学芸部・東洋課, 北東アジア室長 (70171824)
平尾 良光 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 化学研究室長 (40082812)
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Keywords | オルドス / 青銅器 / 遊牧民 / スキタイ / 匈奴 |
Research Abstract |
東京近郊、中国地方、近畿地方に資料調査旅行を行った。また平成8年4月から5月にかけての米国、カナダへの海外出張の際にも多数の資料を調査することができた。これらの資料の図面と写真を代表者がこれまでに集めた資料と併せて、補助員を使って種類別、所蔵者別に整理している。また平成9年3月25日から6月22日まで、横浜の馬の博物館と東京国立博物館の2つの会場で中国北方青銅器の展覧会を催すので(「大草原の騎馬民族-中国北方の青銅器」)、その機会を利用してさらに多くの種々の資料を集め始めている。そこには欧米の博物館・美術館所蔵の資料のみならず、近年の中国における発掘品も含まれているので貴重である。 前年度に続き東京国立博物館所蔵の資料および数点の個人蔵の資料を用いて、蛍光X線による非破壊分析を行い、化学組成を測定した。今年度は刀子の測定を続けるとともに、短剣、馬具、飾金具、帯飾板など他の種類のものの測定をも行った。測定する箇所をピンポイントできる機械を使用して、銹に影響されないデータをもとることができた。測定された資料は、現在合計130点ほどになっており、世界的に見ても稀に見る数量である。また幾つかの資料に関しては、鉛同位体の測定をも行った。時代、地域による傾向が現れるまでにはまだ至っていないが、鉛同位体の測定は中国北方青銅器については世界でも初の調査であり、今後の研究にとって重要な基礎資料になると思われる。
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Research Products
(1 results)