1996 Fiscal Year Annual Research Report
大気中NO分子の高感度レーザー分光法による測定に関する研究
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07454147
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Research Institution | RESEACH CENTER FOR ADVANCED SCIENCE AND TECHNOLOGY,THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
梶井 克純 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40211156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣川 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262115)
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Keywords | 超音速自由噴流 / 共鳴2光子イオン化 / 紫外パルスレーザー / 回転温度 / NO_2の化学的干渉 / 計数法 / 検出下限 |
Research Abstract |
前年度に完成したNO測定用の真空チャンバーを用い、窒素希釈したNO(10ppm)を真空漕に噴出させ超音速自由噴流として、紫外パルスレーザーにより、NO(A^2Σ)の励起スペクトルを観測し、回転温度解析を行った。その結果、X/Dの値が70のときに25Kの回転温度が得られた。このことから十分に冷却されていることが明らかとなった。次に、レーザー強度依存性の実験からこのレーザー強度範囲(3-4μJ pulse^<-1>)ではレーザー強度の1.75乗に比例することから共鳴2光子イオン化過程が起こっていることが確認された。S/N向上のために検出信号を波高弁別器により弁別し計数法により処理したところ約2桁の向上が認められタ。マスフローコントローラを用いた希釈システムにより検出信号とNO濃度の関係を調べたところ200ppbまでよい直線関係があることが明らかとなった。また、NO_2の化学的干渉について実験を行ったところ、NOと同程度の信号を得るには約50倍のNO_2を導入する必要があることが明らかとなった。このことから低温冷却することにより選択性は向上したと考えられる。また、44μJのレーザーエネルギーで1分間の積算により検出下限を16pptと見積もられた。
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