1996 Fiscal Year Annual Research Report
南半球のカレイ目ダルマガレイ科魚類の多様性と分散経路に関する研究
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07454231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
尼岡 邦夫 北海道大学, 水産学部, 教授 (50002085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢部 衛 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80174572)
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Keywords | ダルマガレイ科 / ナガダルマガレイ属 / セイテンビラメ属 / オーストラリア / 新種 / シノニム / ナガダルマガレイ / ニテンナガダルマガレイ |
Research Abstract |
南半球から採採集され、種分けされた個体のうち、ナガダルマガレイ属Arnoglossusについて計測を完了し、コンピュータのデーターベースに入力した。それに基づいて分類学的研究を行い、次のような結果を得た。 1.南半球のナガダルマガレイ属魚類は17種に分類された。 2.オーストラリアの南西海域から採集された10個体の標本は未記載種であることが判明したので、新種として記載し、Ichthyological Researchに印刷中である。本種は鰓耙の後縁に鋸歯が発達すること、眼が小さいこと、口が小さいこと、側線鱗線が少ないことなどの特徴を持つことで近縁種と明瞭に区別される。 3.ナガダルマガレイに対して長い間Arnoglossus tenuisの学名が使用されていたが、多くの個体の計数形質の分析の結果、A. aspilusと区別が出来ないことが判明した。よって、本種に対しA. aspilusの学名を適用するのが妥当であるとの結論に達した。 4.ニテンナガダルマガレイに対し、長い間A. tapeinosomaの学名が使用されていた。模式標本との比較研究の結果、全くの別種のA. macrolophusであることが判明したので、この結果をIchthyologcal Researchに公表した。 5. A. fisoniとA. aspilos praeteritusは尾鰭骨格の調査の結果、これらは本属魚類に該当せず、セイテンビラメ類Asterorchombsに移すのが妥当であるという結論に到達した。この結果は近く公表の予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Arai, M. and K. Amaoka: "Arnoglossus macrolophus Alcock (Pleuroncetifrmes : Bothidae) ; a valid species distinct from A. tepeinosomus (Bleeker)" Ichthyological Research. 43・4. 359-365 (1996)
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[Publications] Amaoka, K. , K. Hoshino and N. V. Parin: "Description of a juvenile specimen of a rarely-caught, deep-sea species of Samariscus (Pleronectiformes, Samaridae) from Sala y Gomez Submarine Ridge, eastern Pacific Ocean" Ichthological Research. 44・1. 92-96 (1997)