1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455089
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮本 登 北海道大学, 工学部, 教授 (60003208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 章宏 北海道大学, 工学部, 助手 (10224990)
小川 英之 北海道大学, 工学部, 助教授 (40185509)
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Keywords | 窒素酸化物 / アルカリ金属触媒 / 燃焼触媒 / 窒素酸化物還元触媒 / 黒煙 / 黒煙酸化触媒 |
Research Abstract |
平成7年度では、Na、K、Ca、Mg、Li等の各種アルカリ金属触媒を対象として、それが燃焼領域に存在した場合のNO生成および低減特性について触媒効果の観点から解明を進めた。 その結果、アルカリ金属の中で、とくにNaにおいてはNO低減効果が高いことが判明した。この場合、燃焼領域へのNa導入法については、燃料・空気系とは別に導入する、あるいは燃料中に混合して入れる等の方法があるものの、導入法の如何に拘わらずNO低減効果が認められること、またNa化合物の種類によるNO低減効果の差異が若干認められるが、その程度は小さいこと等が明らかになった。 Na存在下における燃焼火炎内でのNO生成の推移をみると、燃焼初期の段階、すなわちNOが急速に生成されて行く段階ではNaの存在によってNO濃度は変わらないか、あるいは若干増加するが、燃焼後期、つまりNOが減少あるいは還元される段階においてはNaの存在でNOが大幅に低下する現象を見い出した。このことより、燃焼時におけるNaは、燃焼初期のNO生成段階と言うよりは、燃焼後期のNO還元促進に対して何らかの触媒作用を及ぼしていることが鮮明になった。 なお、火炎中へ導入したNaがNOと直接反応していることも考えられるため、今後更に検討を進める予定である。 一方、燃焼領域におけるNaの存在によって、NOとは別に黒煙が大幅に減少することも併せて明らかになった。この現象は、Naが黒煙粒子の酸化促進に対して触媒作用を呈することによるものである。
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