1996 Fiscal Year Annual Research Report
燃料制約を考慮したユニットコミットメントのための新アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
07455118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大山 力 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40160642)
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Keywords | 電力系統運用 / ユニットコミットメント / 遺伝的アルゴリズム / 並列処理 |
Research Abstract |
電力会社か電力供給の信頼性を犠牲にせずに経済性を向上させていくための大切な技術である発電所の起動停止問題(ユニットコミットメント)がある。しかし、実際の系統に含まれる発電所の数が多いこともあり、対象とする期間が長くなると最適解を探索することは容易でなくなってしまう。 そこで、本研究は、長期間にわたる制約(特に燃料使用量制約)に着目し、そのような制約を含む実規模系統のユニットコミットメントを決定できる新アルゴリズムの開発を目指している。 本年度は、昨年度からおこなっている遺伝的アルゴリズムの適用研究に加え、従来から望ましい手法であるとされている優先順位法およびラグランジュ緩和法についても検討をおこなった。優先順位法は実現可能性の高い解を高速に算出できる手法であるが最適性の保証がなく、燃料使用量制約を考慮することが困難である。また、ラグランジュ緩和法は、計算時間の面から見れば単純な遺伝的アルゴリズムよりは高速であるが、どこまで良い解が求まるかどうか、大規模系統に適用できるかどうかといった点で問題もある。そこで、従来手法として(燃料消費量制約がない場合には)確率している優先順位法と遺伝的アルゴリズムを融合する手法についての基礎的な検討をおこなった。優先順位法の解が遺伝的アルゴリズムによって改善されれば実用に適した手法となるものと考えられる。より効率の良い改善ができるように優先順位法と親和性の良いアルゴリズムを開発することが重要であるので次年度も引き続き検討をおこなう予定である。 また、並列計算による高速化についても継続して検討をおこなった。遺伝的アルゴリズムをベースとした手法を採用するならば効率よく並列化できることがわかった。
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