1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455142
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
広瀬 全孝 広島大学, 工学部, 教授 (10034406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 誠一 広島大学, 工学部, 助教授 (70190759)
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Keywords | LPCVD / シリコン量子ドット / 自己組織化 / 二重障壁構造 / 共鳴トンネル効果 / トンネル電流 / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
モノシランガス(SiH_4)の減圧CVD(LPCVD)法により、SiO_2膜表面にSi量子ドットを自己組織化形成した。反応温度550-600℃、SiH_4分圧0.2Torr、堆積時間12-60secの条件下で、半球状の独立したSiドット(高さ<10nm,密度約1.0x10^<11>cm^<-2>)を再現性よく形成できることが判った。SiH_4ガス分圧一定(0.2Torr)で堆積温度をパラメータとして、Siドットの平均サイズと密度の時間変化を評価すると、ドットの高さ成長は時間にほぼ比例し、ドット密度は550℃において急激に増大し約2x10^<11>cm^<-2>で飽和する傾向が観測された。また、SiO_2表面を希釈HF溶液処理することにより、ドット密度の増加およびサイズの減少が可能となる。これは、HF処理によってSiO_2表面にO-H結合のような反応活性なサイトが増大し、前駆体の表面拡散が抑制されることを示している。 SiO_2/Si量子ドット/SiO_2二重障壁構造におけるトンネル電流を定量的に評価するための前段階としてナノメーターSiO_2膜MOSダイオードのトンネル伝導を評価した。電流電圧測定は、導電性探針を用いた原子間力顕微鏡(AFM)に高性能電流計電圧源を付加して行った。この手法を用いて、厚さ3nm以下のSiO_2膜のトンネル伝導を定量評価できることを明らかにした。この結果に基づいて、SiO_2/Si量子ドット/SiO_2=1nm/2.5〜2.7nm/1nmの二重障壁構造を作成し、電流-電圧特性を評価した。室温で共鳴トンネル伝導に起因すると考えられる電流増加と負性抵抗が観測できた。この時、共鳴トンネル電流のピークとバレイの比は最大で約10であった。 今後は、Si量子ドットの位置制御およびサイズの均一化を行う必要がある。また、Si量子ドットサイズをパラメータとして量子化準位の変化を定量的に評価する。
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