1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07456056
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
桜井 成 理化学研究所, 植物生活環制御研究室, 主任研究員 (10087562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 昭三 理化学研究所, 植物生活環制御研究室, 先任研究員 (60165355)
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Keywords | ブラシノステロイド / 生合成 / ニチニチソウ / 植物培養細胞 / 生合成調節 |
Research Abstract |
1.ブラシノステロイドの生合成経路の解明 1)ニチニチソウ培養細胞に、側鎖の22位のみが水酸化された新しいブラシノステロイドの存在を見い出し、カサステロンと名付けた。このブラシノステロイドは、6-オキソカンペスタノールからブラシノステロイドであるティーステロンに変換される中間体と見做され、重水素標識したカサステロンは、ニチニチソウ培養細胞によりティーステロンに変換されることを確認した。また、イネラミナジョイント試験において、カサステロンはティーステロンに次ぐ生物活性を示すことが分かった。 2)ニチニチソウ培養細胞が、6-デオキソカカタステロンを生産することが確認された。この事実は、これまでに確認された経路とは別の新たなブラシノステロイド生合成経路の存在することを示唆しており、その経路の解析を開始した。 2.生合成調節の解析 1)ニチニチソウ培養細胞におけるカサステロンの内生レベルは、ブラシノステロイドとほぼ同じ程度であり、6-オキソカンペスタノールの1/500であることがわかった。此のことにより、植物ステロールの側鎖は水酸化されカサステロンを生成するステップがブラシノステロイド生合成の制限部位と考えられる。 2)ストレスなど環境要因の変動によるブラシノステロイド生産性について検討したが、顕著な差異は認められなかった。引き続きセルフリー系、他の植物培養細胞系や阻害剤などを用いて生合成酵素の発現について検討を進める予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fujioka, S. et al: "ldentification of a new brassinosteroid, cathasterone, in cultured cells of Catharanthus roseus as a biosynthetic precursor of teasterone." Biosci. Biotech. Biochem.,. 59. 1543-1547 (1995)
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[Publications] Suzuki, H. et al: "biosynthesis of brassinosteroids in seedlings of Catharanthus roseus, Nicotiana tabacum and Oryza sativa." Biosci. Biotech. Biochem.,. 59. 168-172 (1995)
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[Publications] Fujioka, S.et al: "Biological activities of biosynthetically related congeners of brassinolide." Biosci. Biotech. Biochem,. 59. 1973-1975 (1995)
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[Publications] Suzuki, H.et al: "Conversion of 24-methylcholesterol to 6-oxo-24-methylcholestanol, aputative intermediate of the biosynthesis of brassinosteroids, in cultured cells of C. roseus." Phytochemistry,. 40. 1391-1397 (1995)
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[Publications] 藤岡昭三,他: "ブラシノステロイドの生合成とその調節" 植物の化学調節. 30. 137-141 (1995)