1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07457113
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
照井 哲 日本大学, 医学部, 講師 (00188690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原野 悟 日本大学, 医学部, 助手 (80256867)
武田 文 日本大学, 医学部, 助手 (80216902)
三宅 健夫 日本大学, 医学部, 講師 (30181994)
横山 英世 日本大学, 医学部, 助教授 (90120584)
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Keywords | 自己検診 / 簡易医療機器 / 健康教育 / 医療費用効果 / ライフスタイル |
Research Abstract |
対象・方法 対象は自己検診に参加を希望した合計113名である。その職業はA・B・Cの各群は家庭の主婦あるいはパート業務の女性が中心であり、D群は救急隊の乗務員、E群は化学工場の現場労働者によって構成されている。各施設においてそれぞれの対象に合わせた健康教育ガイダンスを行った後、自動血圧計、尿試験紙、体温計、歩数計を、使用方法を実習させた後結果記載帳である検診日記とともに貸与した。 結果 この対象はすべて健康診断を事前に受けており、開始時のアンケートよりその結果は大部分の者は境界域から疾病発症の初期段階に属すると考えられる。自己検診開始前の事後措置の状況は、時々守れない、始めはきちんと守っていたが今は守っていないという回答であり、健康診断後の継続的な事後措置の難しさが示された。今回の自己測定において貸与終了時に実際に測定した頻度は、実際身近に測定機器があるとほとんどの者が週1回程度以上の割合で、中にはほぼ毎日自己測定を行ったと回答した者も37名に達した。自己検診開始前に参加者のライフスタイルや体調・健康に関する意識などを質問し、自己検診終了時に同様の質問項目を設定して、食生活や喫煙・飲酒・疲労感や疾病の頻度で40〜15%程度の改善が見られた。さらに体調への配慮や健康に関する情報への関心では70〜80%が改善したと回答している。よって自己検診の実施は健康情報への関心を広げ、自分の生態情報値を自分で把握して体調を整えるという健康増進の意識の変容に大きく役立つことが明らかになった。実際の測定結果について検討すると、血圧測定値では実施期間が短い群が多いことや、測定時間などの種々の条件、仕事や家庭等の肉体的精神的負荷など複雑に絡み合って一定の傾向は見られなかった。 自己検診を医療費の観点から分析すると、今回参加者に貸与した機器の合計は約13,000円となる。一方医療機関において外来を受診して同様の医療行為を受けた場合、社会的損失を含めて自費の保険点数で加算すると自己測定を5回行うと自己検診機器の購入の初期費用と等しくなり以後は自己検診のほうが2356円づつ安価になる。さらに家庭や企業に1人簡易医療機器の使用方法を学習した者がおりこの機器が1セットあれば、他の者に使用方法を教授することで自己検診の和が広がり、医療費用効果はさらに向上する。
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Research Products
(2 results)