1996 Fiscal Year Annual Research Report
純化末梢血造血幹細胞を用いた先天代謝異常症の遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
07457180
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
黒田 泰弘 徳島大学, 医学部, 教授 (20035471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 嘉文 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (20260680)
伊藤 道徳 徳島大学, 医学部, 講師 (40211057)
高上 洋一 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (90197046)
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Keywords | 遺伝子治療 / 先天代謝異常症 / 末梢血造血幹細胞 / 臍帯血造血幹細胞 / CD34^+細胞 / レトロウィルスベクター |
Research Abstract |
近年,遺伝子工学技術の発展により遺伝子治療に関する研究が盛んに行われ,これまで治療が不可能であった先天代謝異常症患者への臨床応用が開始されている。先天代謝異常症では,中枢神経障害が不可逆的になる前にできるだけ早期に治療を開始することが重要である。現在,先天代謝異常症の遺伝子治療は,主として骨髄細胞や骨髄造血幹細胞を標的細胞として検討されているが,骨髄細胞や骨髄造血幹細胞を症状発現前あるいは障害が不可逆的になる前の乳幼児から採取するには危険が伴い,また頻回に採取することは困難である。そこで本研究では,乳幼児から安全に,繰り返して採取できる末梢血造血幹細胞および新生児から採取可能な臍帯血造血幹細胞を用いた遺伝子治療法を確立するために,まず健康成人を対象として安全で有効な至適G-CSF投与量を決定し,効率的な造血幹細胞の採取方法および大量の末梢血および臍帯血単核球分画から純度の高い造血幹細胞の効率良い純化方法を確立した。ついで、末梢血および臍帯血造血幹細胞にレトロウィルスベクターを用いてマーカー遺伝子を導入し,末梢血および臍帯血造血幹細胞とも高い遺伝子導入効率・長期発現率を示すことを明らかにして,診断後できるだけ早期に治療を開始すべき先天代謝異常症の遺伝子治療の標的細胞としての梢血および臍帯血造血幹細胞の有用性を確認した。また,出生前診断された患児においては臍帯血造血幹細胞を標的細胞とした遺伝子治療をまず行い,その後必要であれば安全に反復して採取可能な末梢血造血幹細胞を標的細胞とした遺伝子治療を行うことによる,症状の発現予防の可能性を示した。さらに,ゴ-シェ病を対象とした末梢血および臍帯血造血細胞を用いた遺伝子治療法の検討を行うために,CAGプロモータおよびゴ-シェ病の欠損酵素グルコセレブロシダーゼcDNAを持つレトロウィルスベクターを構築した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takaue Y et al: "Collection and transduction of periheral blood stem cells in very small children weighing 20kg of less" Blood. 86. 372-380 (1995)
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[Publications] Hirao A et al.: "Optimal Growth of Human Blood Hematopoietic Cells Collected by Apheresis for Autografts," J.Clin Apheresis. 10. 17-22 (1995)
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[Publications] Abe T et al: "Effect of Recombinant Erythropoientin in Interaction with Stromal Factors on Cord Blood Hematopoiesis" Blood. 87. 3212-3217 (1996)
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[Publications] Abe T et al: "Transduction of Retroviral-Mediated NeoR Gene into CD34^+Cells Purified from Granulocyte Colony-stimulating Factor (G-CSF) -Mobilized Infant and Cord Blood" Exp Hematol. (in press).