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1996 Fiscal Year Annual Research Report

細菌内毒素とリゾチームの相互作用

Research Project

Project/Area Number 07457448
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

伊藤 博夫  九州大学, 歯学部, 助手 (40213079)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井本 泰治  九州大学, 薬学部, 教授 (90038282)
平田 雅人  九州大学, 歯学部, 教授 (60136471)
Keywordsリゾチーム(ムラミダーゼ) / 細菌リポ多糖(細菌内毒素) / リピドA / 歯周炎(歯周病) / 破骨細胞 / 免疫薬理
Research Abstract

グラム陰性菌の内毒素(LPS)は歯周炎の重要な病原因子であると考えられている。一方、グラム陽性菌に対する抗菌物質として知られるリゾチームは、腸内細菌のLPSと結合しその活性を阻害することがOhnoとMorrisonにより示されている。我々は、歯周病原性が強く示唆されている3種の口腔内細菌(Porphyromonas gingivalis,Prevotella intermedia,Actinobacillus actinomycetemcomitans;以下各々Pg,Pi,Aa)から調製したLPSが大腸菌など腸内細菌のLPSと同様に、破骨細胞形成促進などの種々の免疫薬理作用を示し、これらの活性がリゾチームによって阻害されるという結果を得た。さらに、リゾチームは元来糖鎖切断にあずかる酵素であるが、上記4種の細菌のLPSの活性を程度の差はあるものの一様に阻害し、また糖鎖を持たない合成リピドAも阻害できたことから、リゾチームの作用部位はLPSの活性中心といわれるリピドA部分であると推察された。PgやPiのリピドAは他の細菌のものとは構造が異なり、また、既知のLPS阻害剤であるポリミキシンBでは阻害されないが、リゾチームによる阻害は全4種のLPSで認められた。リゾチームに一次、高次構造とも極めて類似性の高いα-ラクトアルブミンなどには阻害作用は全く認められず、本作用は調べた範囲内においてはリゾチームに特有のものであった。
以上の結果はOhnoとMorrisonが報告した条件下でLPSとリゾチームを反応させて得られたものであるが、さらにin vivoにおけるリゾチームの内毒素中和作用を調べるに先立って、より生体内に近い条件で両者を反応させたところ、その効果は期待に反したものであり、特に塩濃度の影響を強く受けて効果が減弱した。そこで、リゾチームに化学修飾を施した種々の誘導体を作成し、これらをLPSと反応させたところ、ジスルヒド結合を還元後トリメチルアンモニウムプロピル化し、等電点と水溶性を高めた誘導体が、生理的条件下においてもLPSの活性を強く阻害することが明らかになった。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Ito,H.-O.: "Hen egg-white lysozyme inhibits biological activities of lipopolysaccharides from periodontopathic bacteria." J.Periodontal Res.(in press). (1997)

  • [Publications] 伊藤博夫: "卵白リゾチームによる歯周病原菌LPSの生物活性の阻害" 日歯周誌. 38(suppl.). 105 (1996)

  • [Publications] Ito,H.-O.: "Lipopolysaccharides from Porphyromonas ginglvalis,Prevotella intermedia,and Actinobacillus actinomycetemcomitans promote osteoclastic differentiation." Archs Oral Biol.41・5. 439-444 (1996)

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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