1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07457573
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
野嶋 佐由美 高知女子大学, 家政学部・看護学科, 教授 (00172792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 淳子 高知女子大学, 家政学部, 講師 (20231954)
畦地 博子 高知女子大学, 家政学部, 講師 (80264985)
宮田 留理 高知女子大学, 家政学部, 助教授 (00244773)
藤田 佐和 高知女子大学, 家政学部, 助教授 (80199322)
中野 綾美 高知女子大学, 家政学部, 助教授 (90172361)
UNDERWOOD Pa 兵庫県立看護大学, 教授 (10264839)
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Keywords | 自己決定 / 看護 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き精神科の看護者よりデータを得て、どのように患者の意志決定を支えているかを明らかにした。1)精神科の看護者は、患者の病状や個性を考慮しながら患者の意志決定を支えていた。患者の認知能力にあった方法、例えば、認知が否定的な方向にゆがんでいれば視点を変換したり、また、漠然とした予期不安が強ければ具体的な将来像をイメージさせることで予期不安を軽減したりしながら、意志決定に至る患者の現実認識を深めていた。2)決断能力が低下している患者への支援:看護者は、日常的な小さな決定を患者にゆだねるなどしながら患者の決定能力を段階的に高めていた。さらに、その時々に、患者の決定に協力することを保証しながら患者の迷いにつきあい、決定したときには決断したことの重要性を誉めたり評価したりしながら、患者の次の意志決定へのエネルギーを高めていた。3)患者は決定を行動化する力も低下していたため、決定を下したときの患者のエネルギーを行動化に結びつけるために、ロールモデルを提示したり、ロールプレイをするなど、より具体的な教育的な関わりを展開していた。 また、本年度は、看護者500人を対象として、看護者がどのようにして患者の意志決定を支えているかを明らかにする実態調査を行った。質問紙には、3つの事例を取り上げて、それぞれの患者に看護ケアを提供する場合に、重視することやケアの方向性についてそれぞれ17〜22項目の質問を行った。次に、日常の看護場面を振り返って頂き、どの程度患者の意思決定を支える看護を実施しているかについて52項目、患者の意志決定を支える看護ケアをさらに進めていくために、どのような知識や技の修得が必要であるかについて17項目の質問を行った。現在アンケートを集計し、このデータを分析中である。
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Research Products
(2 results)