1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07458019
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
進藤 宗洋 福岡大学, 体育学部, 教授 (30078539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 正春 産業医科大学, 教授 (40078770)
黒岩 中 福岡大学, 医学部, 助教授 (30122691)
清永 明 福岡大学, 体育学部, 教授 (70177955)
田中 宏暁 福岡大学, 体育学部, 教授 (00078544)
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Keywords | 高齢者 / 免疫能 / 顆粒球 / 活性酸素 / 運動 / 非特異的免疫能 |
Research Abstract |
【目的】生体防御機構の最前線・顆粒球等の非特異的免疫反応への運動の慢性影響および急性影響を検討した。 【方法】被検者は過去2〜3年間50%VO2max強度の自転車エルゴメーターによるトレーニング(60分/回,3〜4回/週)を施行している健常高齢者(運動群:男4名,女4名,73±3歳)と、運動習慣のない健常高齢者(非運動群:男4名,女3名,67±5歳)とである。ザイモザン刺激に反応した顆粒球の活性酸素産生を、顆粒球の貧食能の指標とした。運動の慢性影響を、実験1で運動群と非運動群との安静時値の比較から検討した。そして、運動の急性影響を、実験2では、LT強度の60分間の自転車エルゴメーター運動負荷試験を施行し、運動前、運動中、運動終了直後、終了1時間後の変化量の比較から検討した。実験3では非運動群だけを対象にして、80%LT強度と120%LT強度の運動負荷試験を、実験2と同一プロトコールで運動時間が同一消費熱量になるように施行した。 【結果】(慢性影響)顆粒球の活性酸素産生量は、実験1の安静時で運動群が非運動群より有意に高かった。(急性影響)実験2では、運動中、運動直後は、両群とも変化していなかった。しかし、終了1時間後には非運動群のみ有意に増加した。両群間の比較ではいずれの時期においても運動群が非運動群よりも有意に高値を示した。実験3では、運動中、運動直後とも変化していなかった。顆粒球数は、実験2のLT強度と実験3の80%LT強度では変化しなかった。しかし、実験3の120%LT強度では運動直後、終了1時間後に有意に増加していた。 【考察】運動の急性影響として、LT強度や80%LT強度の運動は運動習慣のない高齢者の顆粒球の貧食能を高める可能性が与えられる。しかし、120%LT強度では顆粒球の貧食能が高まらない可能性がある。運動の慢性影響として、LT強度で一回1時間の週3回のトレーニングは高齢者の顆粒球の貧食能を高められる可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)