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1997 Fiscal Year Annual Research Report

バイオシグナル分子を固定化した新しい生体材料の応用

Research Project

Project/Area Number 07505023
Research InstitutionNARA INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY

Principal Investigator

今西 幸男  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (00025991)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 速雄  秋田住友ベーク(株), メディカル研究開発センター, 研究員
斧原 正幸  秋田住友ベーク(株), メディカル研究開発センター, 研究員
木村 俊作  京都大学, 工学研究科, 助教授 (80150324)
伊藤 嘉浩  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (40192497)
Keywordsバイオシグナル分子 / 成長因子 / 生体材料 / 固定化 / 人工ジャクスタクリン / 上皮細胞成長因子 / インシュリン / 細胞接着因子
Research Abstract

一般に、これらバイオシグナル分子は細胞表面の各々のシグナル分子に対応するレセプターと相互作用して、錯体を形成し、錯体は細胞表面で凝集し、やがて細胞内に取り込まれ、リソソーム内で分解され、一部のレセプターはリサイクルされ、細胞表面に戻ることが知られていた。しかしながら、一体どの段階で細胞核へ情報が伝達されているかは未知のままであった。そこで、シグナル分子を材料上に固定化して、細胞内に取り込まれないようにした。さらに、顕微鏡下で一目でわかるように、光リソグラフ法を用いて、マイクロパターン状にバイオシグナル分子を固定化した。すると、バイオシグナル分子固定化領域と非固定化領域で明らかに細胞の形態や挙動が異なることが明らかになった。インシュリンをパターン状に固定化し、マウス繊維芽細胞を培養すると、固定化非固定化領域に関係なく細胞は接着するものの、数日間培養すると、インシュリン固定化領域の細胞の成長が促進され、インシュリン固定化パターンに従い細胞が成長することがわかった。同様な現象が上皮細胞成長因子を固定化した場合にも起こり、神経細胞成長因子固定化材料では細胞の分化を、腫瘍壊死因子固定化材料では細胞のアポトーシスを制御できることが明らかになった。このようなことから、バイオシグナル分子は固定化しても細胞の遺伝子発現を制御でき、情報伝達のために細胞内に取り込まれる必要がないことがわかった。さらに、固定化に伴う別の効果が明らかになった。成長促進活性を測定すると、固定化インシュリンは溶解状態インシュリンより高い活性を有することがわかった。これは、インシュリンが細胞内に取り込まれ、刺激伝達を減少させるダウン-レギュレーションという現象が固定化により抑制されるためと考えられた。固定化バイオシグナル分子は長期に亘って刺激を伝達し続けるために、溶解状態のバイオシグナル分子より高い活性を持つようになったものと考えられた。このような現象は、別の細胞成長因子についても観測され、溶解状態と固定化状態で、細胞の成長と分化をスイッチできることまで明らかになってきた。

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] Y.Ito, S.Kondo, G.Chen, Y.Imanishi: "Patterned artificial juxtacrine stimulation of cells by covalently immobilized insulin" FEBS Lett.403. 159-162 (1997)

  • [Publications] Y.Ito, J.-S.Li, T.Takahashi, Y.Imanishi, Y.Okabayasgi, Y.Kido: "Enhancement of mirogenic effect by artificial juxtacrine stimulation using immobilized EGF" J.Biochem.121. 514-520 (1997)

  • [Publications] J.-S.Li, Y.Ito, J.Zheng, T.Takahashi, Y.Imanishi: "Enhancement of artificial juxtacrine stimulation of insulin by coimmobilization with adhesion factors" J.Biomed.Mater.Res.31. 190-197 (1997)

  • [Publications] G.Chen, Y.Ito, Y.Imanishi: "Photo-immobilization of epidermal growth factor enhances its mitogenic effect by artificial juxtacrine signalling" Biochim.Biophys.Acta. 1358. 200-208 (1997)

  • [Publications] G.Chen, Y.Ito, Y.Imanishi: "Regulation of growth and adhesion of cultured cells by insulin conjugated with thermo-responsive polymers" Biotechnol.Bioeng.53. 339-344 (1997)

  • [Publications] Y.Ito, J.Zheng, Y.Imanishi: "Enhancement of cell growth on a porous membrane coimmobilized with cell-growth and cell-adhesion factors" Biomaterials. 18. 197-202 (1997)

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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