量子化学文献データベース開発管理システムの開発

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07554027
• Section: 試験
• Research Institution: Nara University of Education
• Principal Investigator: 山邊 信一 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (00109117)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小原 繁 北海道大学, 教育学部, 助教授 (80160935) ; 松下 叔夫 大阪市立大学, 理学部, 講師 (80229468) ; 鷹野 景子 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (00143701) ; 長嶋 雲兵 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90164417) ; 細矢 治夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10017204)
• Keywords: 文献データベース / 量子化学 / QCLDB / 検索プログラム / 管理システム / データ査読収集システム / 非経験的波動関数

Research Abstract

平成7年度開発されたC言語によるチェックプログラムの試行から定常的なデータ生成の手順を精製し、データ追加における標準化・定式化を研究した。作成されたプログラムの動作確認を行い、従来のチェック項目を総てチェックするプログラムにするための修正・改訂を行った。QCLDB粗データの中のタイプ誤りなどを検出するための検出プログラムと検出時に必要になるQCLDB辞書を作成するための辞書作成プログラムを運用・検討した。これらを使用して粗データ中の誤り検出を試み、ほとんどの誤りを検出できることを確認した。これにより、データ収集者がタイプ誤り等の低レベルの事柄に注意を分散する必要が軽減され、データ内容等の質の向上へ集中しできるようになった。1年分のQCLDBデータを連続紙に印刷するための印刷プログラムの吟味、評価、修正を検討した。
これらのプログラムを使用して、1995年に発表された量子化学文献を加えた1996年版QCLDBを完成し公開した。また、冊子形式にした1996年QCLDBデータを学術雑誌THEOCHEMに掲載した。
上記の試作プログラムの修正・改良としては、辞書作成プログラムにおいては、現在までに収集した全文献データを対象として単語を抽出し辞書を作成できる様にすること、誤り検出プログラムでは、粗データ中の全単語を辞書の単語と効率良く、かつ、高速に比較できるものにすることである。さらに、検出された誤りを漏れ無く修正するためには、誤り指摘を粗データ近傍に出力することが必要である。このための粗データフォーマットの改良を行ったので、この形式で誤りを出力するプログラムの作成中である。また、インターネットWWW版のQCLDBを試作、テスト利用を行った。しかし、アカウント・パスワードの配布方法、アクセス・スピード等に問題があり、国外でのサテライト・サイトの可否を技術的に検討している。

Research Products

• [Publications] Shinichi Yamabe: "Why Are the Troponoid Rings of the Mesylate and Tosylate of Tropone Oxime Cleaved Easily by Nucleophiles?" Tetrahedron. 52. 8439-8450 (1996)
• [Publications] Shinichi Yamabe: "Ketene Is a Dienophile for [4+2](Diels-Alder)Reactions across Its C=0 Bond" JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICANL SOCIETY. 118. 6518-6519 (1996)
• [Publications] Shinichi Yamabe: "Asymmetric[2+1]Cycloaddition Reactions of 1-Seleno-2-silylethene" The Journal of Orgnic Chemistry. 61. 4046-4050 (1996)
• [Publications] Shinichi Yamabe: "Ab Initio Study of Proton Affinities of Three Crown Ethers" The Journal of Physical Chemistry. 100. 7367-7371 (1996)
• [Publications] Shinichi Yamabe: "Comparative study of oxygen double exchange between O_2 adsorbate and alkaline-earth oxides" PHYSICAL REVIEW B. 54. 13480-13483 (1996)
• [Publications] S.Yamabe: "Transition Structures for the Aromatic Claisen Rearrangements by the Molecular Orbital Method" The Journal of Orgnic Chemistry. 61. 6218-6226 (1996)