1997 Fiscal Year Annual Research Report
繊維ネットを用いたプレキャストPC桁橋の軽量化に関する研究
Project/Area Number |
07555146
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
日野 伸一 九州大学, 工学部, 助教授 (00136532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 一郎 九州大学, 工学部, 助手 (10253478)
太田 俊昭 九州大学, 工学部, 教授 (70037753)
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Keywords | 連続繊維補強材 / 炭素繊維 / 押抜きせん断 / 非線形有限要素解析 / コンクリート構造 |
Research Abstract |
2次元連続炭素繊維補強材(CFRPネット)を用いることによりコンクリート構造物の軽量化を図ることを目的として,本年度は床版や壁材などの面部材に対する適用を想定したCFRPネット補強コンクリートスラブの曲げ,押抜きせん断特性の解明に関する昨年度の追加検討,および補強材の付着特性の解明と,合理的設計のために必要な耐力評価法の構築について研究を実施した。得られた成果をまとめると以下のとおりである。 (1)CFRPネット補強コンクリートスラブの曲げ・せん断特性とその耐力評価法 ・CFRPネット補強スラブの曲げ耐力を既往のRCスラブの耐力評価式を準用して算定すると,RCスラブに比べてやや過小評価となる。 ・ひび割れ分散性は使用するCFRPネットのメッシュ間隔に依存すること,すなわち補強材の付着特性と密接な関係がある。 ・CFRPネット補強スラブの押抜きせん断耐力をRCスラブに対する既往の各国設計式で算定すると一様に危険側の評価となる。これに対して,CFRPネットのヤング係数比を導入した修正式を適用することにより,十分安全側の評価が可能である。 (2)CFRPネットの付着特性を考慮した非線形解析 ・構造解析汎用プログラムLUSAS(Ver.11.1)を用いて,CFRPネットの付着特性をジョイント要素でモデル化した有限要素解析を行い,CFRPネット補強コンクリート構造の非線形挙動をシミューレートできることを確認した。 ・解析精度はCFRPネット格点の機械的拘束力の定量的評価に大きく依存することが判明した。
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Research Products
(2 results)