1996 Fiscal Year Annual Research Report
土の塑性論に基づく地盤補強工法の設計原理の確立と試験施工の事例研究
Project/Area Number |
07555152
|
Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中角 功 不動建設株式会社, 東邦ガス南5区工場地場改良工場事務所, 研究員
小高 猛司 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00252271)
フェルナンド G.S.K 名古屋大学, 工学部, 助手 (80283422)
野田 利弘 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80262872)
中野 正樹 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00252263)
|
Keywords | 水〜土連成 / 制約条件 / 弾塑性 / 補強土 / 摩擦杭 / 掘削 / 基礎 / 有限要素法 |
Research Abstract |
これまでに実施してきた、土骨格の速度場に「2点間距離不変」や「角度不変」の制約条件を適用した剛塑性有限要素解析法では若干荒削りで、対象とする土質条件や地下水位等の水理条件、補強材敷設位置やその本数,長さ、法面工の剛性等まだまだ考慮すべき事象は数多かった。そこで本音度は実際の施工例の種々の詳細な解析的検討のために、それらの定量的評価を可能にすることが主目的の一つであった。このため上記の制約条件を考慮に入れた解析が可能な、下負荷面カムクレイモデルを用いた水〜土連成の弾塑性有限変形計算プログラムを新たに開発し、特に次のような地盤補強工について検討した。なお、平面ひずみ条件下を仮定した。(1)掘削地盤補強のために設置する土留めに作用する力や地盤内の土要素挙動の経時変化、それらの立て込み時期の影響、有効切梁位置等の検討。(2)摩擦杭付きラフト基礎も杭や基礎が土骨格の挙動を拘束しているものと捉え、この杭・基礎に作用する力の経時変化、上部荷重の下方への荷重伝達メカニズム、また、特に沈下抑制に及ぼす杭の配置位置・杭長の影響等の検討。次に成果の一部を示す。 (1)(1)掘削後土留めに作用する力は、時間とともに増加し一定値になる。(これは「土圧理論」や「剛塑性理論」からは計算できない。)(2)掘削壁面の変位を許してから土留めを設置した方が発生土圧は小さく、補強無しで自立してしまうような強い地盤ではその傾向が強い。(3)この値ならびにこの傾向は2〜3mの深さの掘削の場合には、経験と比べて妥当なものであった、等。 2.(1)杭基礎で囲まれた領域が一体化して下部に荷重を伝達するため、沈下も小さくなる。(2)地盤の透水係数によらず、杭長と沈下抑制効果にはほぼ一定の関係がある、等。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 浅岡顕: "Settlement reduction in clayer ground with rigid reinforcements" 第32回地盤工学研究発表会概要集(地盤工学会). (1997)
-
[Publications] 浅岡顕: "掘削工での土留め壁・梁に作用する土圧の時間的推移と立て込み時期による変化" 第32回地盤工学研究発表会概要集(地盤工学会). (1997)
-
[Publications] 浅岡顕: "過圧密地盤での素掘り掘削壁面の進行性破壊" 第32回地盤工学研究発表会概要集(地盤工学会). (1997)