1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
石田 毅 山口大学, 地域共同研究開発センター, 助教授 (10232307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田仲 正弘 (株)日本パブリック, 技術開発部, 主任(研究職)
水田 義明 山口大学, 工学部, 教授 (20107733)
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Keywords | AE(アコースティック・エミッション) / 震源決定 / 水圧破砕 / 地圧測定 / ボアホール・ゾンデ / 岩盤力学 |
Research Abstract |
水圧破砕により発生したAEを測定することにより,発生した孔内亀裂の方向を明らかにする実用的な手法を開発することが本研究の目的である.そこで今年度は,まずこの目的に使用できるAEデータ集録・解析装置を設計・製作し設置した.水圧破砕によって生じる亀裂は極めて短時間に進展することに特徴があり,これに伴って発生するAEは数秒以内の短時間に多数発生する.設置したAEデータ装置は,このようなAEデータを集録できるよう,従来の類似装置にない大きな記憶容量を有し,16000個のAEを極めて短時間にほとんど連続的に測定できる点に特徴がある. 一方,上述のAE計測・解析装置の設計・製作とともに,今年度は測定したAEから発生した亀裂の方向を推定する手法の理論的検討を行った.本研究では,ボーリング孔内の1断面に90度の等間隔で4個のセンサーを設置し,水圧破砕に伴う亀裂の発生方向をAEのP波初動の到達時間差から推定する手法を用いる.このような測定では,ボーリング孔周辺の岩盤中で発生したAEをボーリング孔の壁面で測定するため,波動の伝播経路が直線にならない場合があり,亀裂方向の推定のためにはAE発生位置とセンサー位置の関係による波動の伝播経路の整理が必要である.そこで,今年度はこの整理を進め,解析手法の定式化を行った. また今年度は,この種の研究に優れた業績のある米国ミネソタ大学の研究者を招聘し,試作したゾンデを実際に示しながら本研究の構想を説明して意見を求めた.その結果,改善点に関する若干の示唆を得るとともに,本研究の基本構想に誤りのないことを確認した. 来年度以降,数値実験により本手法の理論的検討を行うとともに,AEデータ集録・解析装置を用いて実験的検討を行い,本手法の実用的に向けた研究を進めていく予定である.
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