1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556041
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Section | 試験 |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥山 剛 名古屋大学, 農学部, 教授 (00023482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 猛雄 大建工業(株), 開発部, 研究員
吉田 正人 名古屋大学, 農学部, 助手 (30242845)
鈴木 滋彦 静岡大学, 農学部, 助教授 (40115449)
山本 浩之 名古屋大学, 農学部, 助教授 (50210555)
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Keywords | ラドン / 木質建材 / ラドンシーラント / 石膏 / ラドン拡散係数 / ラドン低減率 / 活性炭 / ラドン吸着 |
Research Abstract |
今回は、木質材料のラドン拡散阻止能およびラドン拡散係数の数値化を行った。さらに、石膏からのラドン散逸を抑えるため活性炭のラドン吸着能を評価した。 1、木質材料の厚さ別のラドン低減率を測定した。その結果は、 ラワン合板:2.6mmで15%、11.7mmで79%、その間は、対数的に低減率の上昇がみられた。 針葉樹合板:8.6mm厚で53%、11.6mm厚で67%。 MDF:5.5mm厚で74%、7mm厚で85%。 パーティクルボード:12.1mmで30%。 以上の結果から、木質材料の空隙を通してラドンが透過することは、パーティクルボードの低減率が厚みに比べ小さいことから明らかである。一方、木質繊維のラドン吸着能が大きいことがMDFの低減率がその比重に比べて大きいことから明らかになった。 2、木質材料中のラドン拡散係数Dは、そのラドンの崩壊率λを考慮した次式で評価できる。 Ain=aDA_<out>/V1λ ここにAinは、ラドン透過後の空気のラドン濃度(Bq/m^3)、Aboutは、線源側の濃度、aは試料の面積(cm^2)、Vは測定室の容量(cm^3)、1は試料厚さ(cm)である。 これによって、木材のラドン拡散係数を求めたところ、スプル-スにおいて、接線方向:8.46×10^<-5>、繊維方向:900×10^<-5>、半径方向:23×10^<-5>(cm^2/sec)の値が得られた。 3、石膏からのラドン散逸を吸収する材料として、ヤシガラ活性炭のラドン吸着能を測定した。活性炭からは非常に高いラドン吸着能を有することが明らかとなり、木質材料と活性炭の複合化はラドンシーラント機能を上げる有力な材料であることが明らかとなった。
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