1997 Fiscal Year Annual Research Report
アジュバント内蔵型家禽用コンポーネントワクチンの開発
Project/Area Number |
07556119
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
昆 泰寛 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10178402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 寿啓 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00176348)
藤井 暢弘 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90133719)
首藤 文栄 岩手大学, 農学部, 教授 (60001533)
遠藤 大二 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (40168828)
桑原 幹典 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10002081)
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Keywords | リコンビナントワクチン / 家禽 / アジュバント / マレック病 / ボツリヌス毒素 / 大腸菌発現ベクター / 真核生物発現ベクター / 高速液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
本年度において、重鎖の細胞結合領域を再検討するため、重鎖中のC末端側の分子量5万のフラグメントと重鎖全長の投与による毒素の致死活性の阻害を検討したところ、C末端側のフラグメントに毒素の致死活性の阻害活性が高く認められ、細胞表面に蓄積されることが示唆された。このことから、C末端側のフラグメントが適していることが示唆されたが、発現ベクターに組み込んだ後に発現させた場合、C末端側のフラグメントの発現効率が、全長に比べきわめて悪かったため、鶏への投与試験には重鎖全長を用いることとした(首藤)。 続けて、構築したワクチン抗原蛋白質発現用ベクターをリコンビナント蛋白質の大量精製および鶏への投与試験を実施した。ボツリヌス毒素重鎖の全長、マレック病ウイルスB抗原およびボツリヌス毒素重鎖とマレック病ウイルスB抗原の融合蛋白質のいずれについても発現リコンビナント蛋白質の溶解性が極めて低いため、投与のための分取に先立ち、精製法の検討を行った(伊藤・遠藤)。溶解性を高めるためには、1%Triton含有6Mグアニジン溶液中において70Wの超音波処理を行った。この溶液についてヒスチジンタグに対するTALON樹脂アフィニティークロマトグラフィーのカラムによりリコンビナント蛋白質を精製した。続いて、一次精製物から高速液体クロマトグラフィーにより目的のリコンビナント蛋白質を分離した(桑原・牧)。 精製リコンビナント蛋白質の投与試験は、ボツリヌス毒素重鎖、マレック病ウイルスB抗原およびボツリヌス毒素重鎖-マレック病ウイルスB抗原融合蛋白質の3種のリコンビナント蛋白質投与群を設けて実施した。4回の投与後、血液中および鶏卵中の移行抗体の誘導が認められたが、反応最大希釈倍率には有意な差は認められなかった(牧)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kon,Y.: "Morphological study of pituitary tumorigenesis in transgenic mice induced by hybrid oncogene of the tryrotropin β-subnit and the Simian virus 40 large T-antigen" Histology and Histopathology. 12・4. 981-990 (1997)
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[Publications] Ito,T.: "Differences in sialic acid-galactose linkages in the chicken egg amnion and allantois influence human influenza virus receptor specificity and variant selection." Journal of Virology. 71・4. 3357-3362 (1997)
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[Publications] Ito,T.: "Receptor specificity of influenza A viruses correlates with the agglutination of erythrocytes from different animal species." Virology. 227・2. 493-499 (1997)
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[Publications] Kubota,T.: "Epitope regions in the heavy chain f Clostridium botulinum type Eneurotoxin recognized by monoclonal antibodies." Applied and Environmental Microbiology. 63・4. 1214-1218 (1997)
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[Publications] Endoh,D.: "Retroviral sequence located in border region of short unique region and short terminal repeat of Md5 strain of Marek′s disease virus type 1." The Journal of Veterinary Medical Science. 60・2. 227-235 (1998)
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[Publications] Kon,Y.: "Expression of renin in the rat liver." Anatomia Histologia Embryologia. 27(in press). (1998)