1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07557209
|
Section | 試験 |
Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
橋口 義久 高知医科大学, 医学部, 教授 (10037385)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 芳嗣 東京大学, 農学部, 助教授 (00173922)
是永 正敬 高知医科大学, 医学部, 助手 (00128274)
片倉 賢 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10130155)
古谷 正人 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00035437)
野中 薫雄 琉球大学, 医学部, 教授 (10039571)
|
Keywords | 抗マラリア剤 / Mefloquine / Artesunate / 抗リーシュマニア剤 / 皮膚リーシュマニア症 / PCR / 塩基配列 / 電顕病理 |
Research Abstract |
前年度のデータをベースにして、リーシュマニア症の治療薬に関する事項について検討し、以下のような成績を得た. 1.抗マラリア剤の抗リーシュマニア効果を検討するため、Mefloquine(Mephaquin^<【encircledR】>)やArtesunate(Plasmotrim^<【encircledR】>)による皮膚リーシュマニア症患者の治療を試みたところ、今回の追加症例においてもこれらの経口剤が極めて有効であることが判明した. 2.Mephaquin^<【encircledR】>やPlasmotrim^<【encircledR】>による治療を開始する前後の患者についてパンチによるskin biopsyを実施した.また、これらの生検材料を用いたPCRの結果や電顕病理学的知見に基づき、抗マラリア剤の殺リーシュマニア原虫過程を検討したところ、PCR法は診断(原虫検出)だけでなく、薬剤の効果判定にも応用できることが判明した. 3.In vitroやin vivo(マウス、ハムスターなど)における実験結果から、リーシュマニア原虫に対するMephaquin^<【encircledR】>の作用機序はヒト(患者)と実験動物の間で大きく異なることが判明した.また同剤は直接の殺リーシュマニア原虫作用がないことも明らかになった.これらの成績は生物種による生体内での薬物動態の違いが想像以上に大きいことや、薬剤検定の在り方などを示唆する重要な知見である. 4.非特異的および特異的プライマーの塩基配列を決定し、これらのプライマーを用いてPCRによる皮膚リーシュマニア症患者の組織切片における原虫検出法を開発した.また、本法が薬剤の効果判定に応用できることを明らかにした.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 橋口義久: "皮膚リーシュマニア症" 皮膚科の臨床. 38・4. 547-556 (1996)
-
[Publications] Y.Hashiguchi: "Leishmaniasis : Its changing pattern and importance as an imported disease" Internal Medicine. 35・6. 434-435 (1996)
-
[Publications] 橋口義久: "リーシュマニア症" 日本皮膚科学会誌. 106・12. 7-16 (1996)
-
[Publications] Y.Hashiguchi: "Estudios sobre la Leishmaniasis en el Nuevo Mundo y su Transmision con Especial Referencia al Ecuador" Kyowa Printing Co., 147 (1996)