1995 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ中のクーロン格子形成過程を利用した超微粒子合成法の開発
Project/Area Number |
07558065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橘 邦英 京都大学, 工学研究科, 教授 (40027925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 康明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30243116)
八坂 保能 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30109037)
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Keywords | 微粒子プラズマ / メタンガス / エチレンガス / 微粒子成長過程 / クーロン結晶 / 積層構造微粒子 / マスマニピュレーション |
Research Abstract |
プラズマ中で炭素の超微粒子を核とした微粒子の捕捉、成長、秩序化(クーロン格子形成)過程を系統的に調べるため、導入する原料ガスの種類や動作圧力、投入RF電力を広範囲に変化させてみた。その結果、成長速度はガス圧力に対して最適値があることがわかった。原料ガス種に関しては、例えば、メタンガスをエチレンガスに替えると成長速度が2倍近く向上した。RF電力は大きい方が成長速度が速くなるが、あまり大きすぎると秩序化状態が維持できなくなってしまうことも判明した。RF電源の周波数に対する依存性については現在測定中である。 平行平板型プラズマ装置では、微粒子に働く力が非等方的であるため、微粒子は2次元的な層状六方構造に配列することが多いが、エチレンプラズマ中では、初期の段階で微粒子が体心立方格子状に配列している状態も初めて観測された。このように、クーロン格子形成過程については、新しい多くの知見がえられてきた。今後は、制御された条件での効率的な微粒子の成長や、積層構造等の人工的な超構造をもつ微粒子の合成の実験を進めていきたい。また、クーロン結晶化した強結合状態での微粒子プラズマの物性を調べ、微粒子の輸送(マスマニピュレーション)の方法を検討するため、外部電界や磁界、電源周波数に変調を加えて、その影響を調べる実験も進めている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K. Tachibana: "Analysis of Coulomb-crystal formation process for application to tailored particle synthesis in RF plasmas" Pure & Applied Chemistry. 68(掲載予定). (1996)
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[Publications] Y. Hayashi: "Coulomb crystal formation from growing particles in a plasma and the analysis" Journal Vacuum Science and Technology A. 14(掲載予定). (1996)
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[Publications] 林 康明: "ミ-散乱エリプソメトリープラズマ中微粒子成長過程の新しいインプロセス計測法-" 応用物理. 64. 565-569 (1995)
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[Publications] Y. Hayashi: "Structural change of Coulomb crystal in plasma" Proc. 13th Symp. on Plasma Processing(Tokyo). 319-322 (1996)
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[Publications] 橘 邦英: "クーロン結晶" パリティ. 11(掲載予定). (1996)