1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610395
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
朝倉 文市 ノートルダム清心女子大学, 文学部・キリスト教文化研究所, 教授 (90069112)
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Keywords | 修道院文化 / 修道院文法 / 修道院 / 修道院霊性 / 修道院神学 / 修道院文化史 |
Research Abstract |
初年度の研究の主な目的は、まず、修道院文化の形成期と考えられる古代ローマ末期から中世ヨーロッパ初期の史料・文献の収集を中心に行いながら、「修道院文化とは何か」という修道院文化の概念を検討することにも注意を払った。なお、文献と史料の収集のために大学図書館や研究所、それにトラピスト修道院図書室で調査のはいろいろの意味で興味深い体験であった。 基本的な文献史料の一つであるH.Keil,ed,.Grammatici Latini, 8vols, Liipzig, 1857〜80や<Corpus Christianorum Seris Latina>それに<Sources chretiennes>叢書をキリスト教文化研究所に購入し、その他関係の文献は本研究費または個人研究費などで購入して研究に備えることができた。 これらの文献と史料を使用しながら、平成7年度は『修道院 禁欲と観想の中世』を講談社現代新書を刊行した。またさらに、近日中に『修道院に見るヨーロッパの心』と題して、山川出版社から刊行の予定である。なお、論文として「中世初期における修道制と手の労働」と題して中世哲学会の雑誌『中世思想研究』第37号に発表する。その他翻訳論文として「祈り、かつ働け(Ora et Labora):ベネディクト会のモット-か」をみすず書房の雑誌『みすず』に3回に分けて掲載した。なお、この原稿は、一部を訂正し一括して「祈りかつ働け(Ora et Labora):ベネディクト会のモット-か」として大学の紀要文化学編に発表した。これらは、いずれも中世のヨーロッパ史における修道院の文化史的役割を叙述したものである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 朝倉文市: "異文化の理解を求めて-翻訳書に見るキリスト教用語について-" キリスト教文化研究所年報. 第17号. 118-142 (1995)
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[Publications] 朝倉文市: "中世初期における修道制と手の労働" 中世思想研究. 第37号. 81-99 (1995)
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[Publications] 朝倉文市: "共に生きる-キリスト教共同とは-" 礼拝お音楽. 第87号. 4-8 (1995)
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[Publications] 朝倉文市: "修道院 禁欲と歓想の中世" 講談社, 254 (1995)
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[Publications] 朝倉文市: "修道院によるヨーロッパ" 山川出版社, 86 (1996)