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1995 Fiscal Year Annual Research Report

イギリス18-19世紀における人間観

Research Project

Project/Area Number 07610463
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

神尾 美津雄  名古屋大学, 文学部, 教授 (50036430)

KeywordsPerception / Recollection / Mind / Phenomenology / the frame of reference
Research Abstract

本年度は知覚をよりどころにイギリスロマン主義に焦点をあてた結果、次のような知見がえられた。Lockeをはじめとする18世紀の認識論は一様に客体が精神意識にとりこまれた後の観念や心象を考察していた。つまり「何故そのように現象が存在するのか」というのではなく、「どのように現象が存在するのか」というのが問題であった。これがロマン主義の精神現象と共鳴することがわかってきた。Shelleyは定義しえない存在に対する己の精神のありかたを追求した。この種の「不可解」というシニフィアンがシニフィェとしての意味を求める過程がShelleyにとって重要であった。一方Wordsworthは回想という手段によって現在と過去における知覚の差異をとらえようとした。最初の体験時に意識の底に係留された知覚に復帰する行為がWordsworthの存在を規定している。ロマン派は己の精神の内側の断層を複製することによって、内発的自律性にのっとる己の精神のありようを発見したのだ。これは新しい人間像の誕生を意味する。以上の知見は「知覚と想起」と題して発表された。

Research Products

(1 results)

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All Publications (1 results)

  • [Publications] 神尾美津雄: "知覚と想起-イギリス・ロマン主義における精神現象論-" 名古屋大学文学部研究論集. 41. 229, 248 (1995)

URL: 

Published: 1997-02-25   Modified: 2016-04-21  

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