1996 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマCVDによるダイヤモンド状薄膜被覆材の摩擦・摩耗特性の評価
Project/Area Number |
07650105
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKUSHIMA |
Principal Investigator |
村上 理一 徳島大学, 工学部, 教授 (00112235)
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Keywords | プラズマCVD / イオンプレーティング / DLC膜 / 摩擦係数 / 摩耗 |
Research Abstract |
イオンプレーティング法を用いて,高速度工具鋼(SKH2)の表面に直接1μmのDLC(ダイヤモンド状炭素)膜を被覆した試験片について,被摩耗材としてベアリング鋼(SUJ2)と超硬合金を用いてボールオンディスク摩擦・摩耗試験機によりDLC膜の摩擦・摩耗挙動を調べた。試験条件はすべり速度25mm/s,垂直荷重1N及び5Nと変え,すべり距離を5kmとした。得られた結果は以下のとおりである。 1)DLC膜の被覆が相手材の摩耗量と摩擦係数を低下させた。 2)DLC膜被覆材に対して相手材の硬度が増加すると,相手材の摩耗量は減少したが,逆にDLC膜の摩耗量は増加する。 3)負荷荷重が増加すると相手材及びDLC膜ともに摩耗量が増加した。 4)相手材がベアリング鋼で,負荷荷重5Nのとき,すべり距離が3kmを越えると,マイルド摩耗形態に遷移した。 5)相手材がベアリング鋼のとき,PLC膜が無ければ,摩擦係数はμ=0.35〜0.4であるのに対し,DLC膜の被覆によってμ=0.1まですべり距離によらずに低下する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] R.Murakami: "On adhesion and friction-wear behavior of thin film TiN Laminatex Layers produced by dynamic mixing method" JSME International Journal Ser.C. Vol.39,No.2. 332-339 (1996)
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[Publications] R.murakami: "Trihological praperties of DLC films Coated Steels" Advanoed Materials Penelapment and Performame. (発表予定). (1997)