1996 Fiscal Year Annual Research Report
微小振動抑制を考慮した機械構造物の振動減衰特性に関する基礎的研究
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07650160
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
橋本 正俊 豊田工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (30043194)
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Keywords | 微小振動 / 振動抑制 / 機械構造物 / 減衰特性 |
Research Abstract |
機械構造物の微小振動を抑制することを目的として,構成部材接触部における接触剛性,構成材料の振動減衰特性,ならびに構造物空洞部に充填する充填材の種類,粒度および充填率などを変化させた場合の振動減衰特性についての基礎的な実験結果を得た. 機械構造物モデルの材料としては,解析に便利なように炭素鋼および中空ステンレス鋼矩形材を用いた.構造物は,いくつかの部材を組み合わせて構成されており,これらの部材間の接触面における接触機構を検討することは,構造物の振動減衰特性を検討する上では重要である.この点については,構造材をホルダを介した精密バイスで締め付け,ホルダとの接触面に垂直な法線方向あるいは平行は接線方向に,インパルス入力を印加したときの振動減衰挙動,接触面の接触剛性について検討した.その結果、印加する入力の大きさ,締め付け力などにより振動減衰特性が変化し,減衰特性の上からみた最適の締め付け力があることが分かった. 次に,構造部材の振動減衰特性については,まず,インパクトハンマによる加振実験では,中空矩形材または粒子充填材を基準振動一次モードの節で吊り,加振および応答波形などから振動減衰挙動について検討した.その結果,特にセラミックス粒充填材を挿入した場合には振動減衰特性が大幅に改善されること.また,充填物質の粒度および充填率によりかなりその特性が変化することなどが分かった.さらに,粒子充填構造材を加振装置により正弦波加振した場合には,構造物モデルの空洞部に充填する材質,粒度,充填率などにより,応答特性などの振動特性が大幅に改善されることなどが分かった. 今後,これらの成果を基にさらに詳細に検討し,本研究を発展させていく予定である.
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