1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650189
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
新井 紀夫 東京農工大学, 工学研究科, 講師 (20126288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 昌弘 (財)鉄道総合技術研究所, 研究員
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Keywords | 渦放出 / ストローハル数 / 共振 / ロック・イン / 噴流 |
Research Abstract |
本研究においては、物体振動と渦放出周波数との共振現象を積極的に回避するため、物体表面剥離点近傍において噴流を噴出させ、後流中の圧力を積極的に制御することにより、共振現象の原因となる渦放出周波数を積極的に制御することを目的としている。そのために、基本形状物体として正方形柱を用い、物体側面部剥離点近傍より噴流を噴出し、その強さの変化及び噴流の位相差の渦放出周波数に対する効果を調べた。 噴流(特に、噴流の速度及び位相差)を変化させた時のストローハル数の変化を測定した結果、噴流の速度や相異差が変化しなくとも、噴流が流れに直角に噴出することにより、有効物体幅が変化するため、渦放出周波数は変化し、その値は10%程低下することが分かった。さらに噴流の速度変動周波数を物体の自然渦放出周波数近辺で吹き出すことにより、ロック・インの発生が見られた。この方法により、流れに擾乱を与え、物体の渦放出周波数を制御することにある程度成功した。この効果を得るためには、噴流の噴出速度をかなり大きく取る必要があり、微妙な制御が困難であった。これを解決する一つの方法として吸い込み(負の噴流)による制御効果の有効性が推測され、実験が行われた。その結果、負の噴流による渦放出の制御法は正の噴流に比較してかなり有効であることが示された。負の噴流(吸い込み流)を適切に制御することにより、物体に及ぼす流体力を効率よく制御でき、工学的価値の高さを示唆した。しかし、その機構の詳細な解明に関しては、現在、数値計算による検討が進行中である。
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