1995 Fiscal Year Annual Research Report
PWM電力形インバータを用いた太陽光発電システムの開発
Project/Area Number |
07650338
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
長尾 道彦 熊本工業大学, 工学部, 教授 (10039670)
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Keywords | 太陽電池 / 太陽光発電システム / インバータ / ソフトスイッチング |
Research Abstract |
本研究の最終目的は,回路構成が簡単で信頼性及び効率が高く,低コストな太陽光発電システムを開発することが最終目的である.これを実現するため太陽電池と系統とのインターフェース回路として電力形インバータを用いることを提案し,検討を重ねている.平成7年度の計画は,高効率の電力形インバータの開発と,この電力形インバータの動作特性及び系統と連系した場合の動作特性を明確にすることであった.このためまず,電力形インバータの回路開発とその特性の把握から計画をスタートした. 電力形インバータを用いた太陽光発電システムは,従来方式に比べ回路構成がきわめて簡単になる反面,主スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング損とスナバ損が大きく,効率低下の主な要因であった.これを改善するにはターンオフ時にソフトスイッチングを実現することが必要となる.このため,まず,ソフトスイッチングの対象となる主スイッチ素子が1個ですむプッシュプル出力方式の電力形インバータを開発し,ソフトスイッチングについて検討を行った.今回は,スイッチスナバを使用し,インバータのキャリア信号を周波数変調する事によりソフトスイッチングを実現し,通常のRCDスナバを用いた場合に比べ効率を5〜15%改善できた.次に,このプッシュプル出力方式電力形インバータを系統と連系し,電力フロー特性及びソフトスイッチング特性について実験を行った.この結果,電力の送出はうまく制御できるが,ソフトスイッチングがインバータの変調率や入力電圧に影響を受け,ソフトスイッチングが実現できない場合があることが判明した. 現在は,回路条件に影響を受けないソフトスイッチング方式を,主回路構成も含めて検討中である.
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