1995 Fiscal Year Annual Research Report
移動体通信マイクロストリップアンテナの設計・開発支援ツールの開発
Project/Area Number |
07650442
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
森田 長吉 千葉工業大学, 工学部, 教授 (40029137)
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Keywords | マイクロストリップアンテナ / 円筒座標FD-TD / 移動体通信用アンテナ / マイクロ・ミリ波集積回路 / アンテナ・回路設計支援ツール |
Research Abstract |
本研究の第一の目標は,円形と円筒形が主形状であるアンテナに対してその放射特性を効率良く解析できるFD-TDアルゴリズムを完成させること,そして衛星通信用の広角特性円偏波アンテナとして提案されている導体スカート付き高誘電率基板円形パッチアンテナの放射特性をこのアルゴリズムを適用して解析することである.この目標に関してはその最も重要な基本プロセスと考えている計算領域内の界解析アルゴリズムと計算領域外周へのBerenger吸収環境付与アルゴリズムが昨年中にほぼ完成しており,残っていた課題,すなわちガウシアンパルス波励振に対する応答界解析とFFTを用いたアンテナ入力インピーダンス周波数特性解析のアルゴリズム完成という課題についても,平成7年度購入のワークステーション等による数値シミュレーションの繰り返し実行により当初の予定どおり順調に進み,現在ほぼ完成に近い段階に達している.これらの成果は本年5月開催予定の電子情報通信学会アンテナ伝搬研究会および本年9月開催予定の国際会議ISAP′96に発表予定である. 本研究ではもう一つの課題として,筆者の独創になる界の放射モード展開の方法をFD-TD法に組み込む新しい解析アルゴリズムの開発という課題にも取り組んでいる。この方法はアンテナ部分と給電回路部分を一体として設計しようとする最近の流れにマッチした解析法であるだけでなく,これまで厳密な検討がほとんど不可能であったMMICの近接素子間結合の検討も可能とする新しい解析法である.この方法に関する一連の実用アルゴリズムについてもほぼ完成しており,現在マイクロストリップ線路の典型的不連続的である直角曲がり部を対象としてこのアルゴリズムによる伝搬モードの透過,反射,界の放射等の解析を進めており,数値データを蓄積中である.これらの成果については本年5月開催予定の電子情報通信学会マイクロ波研究会および本年8月〜9月開催予定の国際会議(URSI Genaral Assembly)で報告の予定である.
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