1995 Fiscal Year Annual Research Report
シアキ-付き穿孔セメントモルタル充填式あと施工アンカーの開発研究
Project/Area Number |
07650681
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
河村 博之 九州産業大学, 工学部, 教授 (50069473)
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Keywords | あと施工アンカー / 引抜耐力 / ひびわれ / 樹脂注入 |
Research Abstract |
シアキ-付きセメントモルタル充填式あと施工アンカーボルトについて、1)ひびわれが生じているコンクリートに施工された表記アンカーボルトの引抜耐力が、どの程度耐力低下を生じるかを調べるために、アンカーからひびわれまでの位置と深さを変化させた27種類の偽似ひびわれを有するコンクリート母材に表記アンカーボルトを施工し、引抜試験を行い、力学的性状を調べ、現在一般に使用されている基準・指針耐力式で、錐状破壊面の水平投影面積の代わりに、ひびわれで切断されたときの面積を有効面積として使用すれば充分耐力低下を考慮出来ることを明らかにした。また、ひびわれ深さがボルト埋込深さの1/3以下であればこのひびわれは無視し得ることも明らかになった。2)1)と全く同様の偽似ひびわれを持つ試験体を作り、このひびわれにエポキシ樹脂注入を行ったものにアンカーを施工し、引抜試験を行い、力学的性状を調べたところ、補修効果は充分あり、ひびわれのない場合の引抜耐力にまで耐力を回復することが出来ることが明らかになった。3)老朽化したコンクリートに施工を余儀なくさせられた場合、どのように補強対策をほとこせばよいかを調べるために、応力集中の大きいアンカー頭付近を補強することを考え、円筒状の樹脂注入と薄鉄板挿入による拘束補強、また細径鉄筋による辷り面補強、ボルト周辺を強度の大きなセメントモルタルに置換等数種類を考え、引抜試験を行った結果、いずれもそれなりの補強効果が得られることが明らかになった。以上の実験結果のうち1)、2)についてはコンクリート工学年次論文集18巻、1996.7に掲載予定である。他に既発の表記アンカーボルトが健全なコンクリートに施工された場合の実験結果を整理し、設計にどのように利用したらよかを検討中である。
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Research Products
(1 results)