1996 Fiscal Year Annual Research Report
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07650778
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
菅野 幹男 山形大学, 工学部, 教授 (60007002)
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Keywords | 窒化けい素 / ジルコニア / き裂進展機構 / 3点曲げ強さ / 破壊靱性 / 高温強度特性 / 微構造解析 |
Research Abstract |
本年度はき裂進展過程でき裂周辺に形成されるプロセスゾーン(PZ)及びプロセスゾーンウェイク(PZW)の微構造を主に透過型電子顕微鏡(TEM)によって追究し,解析・検討した. (1)前年度実施したホットプレスSi_3N_4焼結体(TSN-2)の室温から1573Kまでの温度範囲における3点曲げ強さと破壊靱性試験で得られた結果に基づき,プロセスゾーン(PZ)及びプロセスゾーンウェイク(PZW)からTEM観察用実物薄膜を作製して内部組織監察を行い,微構造解析を行った.その結果,室温から1073Kまでの温度範囲でのき裂進展は粒界型と粒内型が混在する混合型であるが,1473,1573Kと高温になるにつれて粒内型は減少して粒界型が増大した.特に,1573Kでは粒界損傷が顕著となり,粒界微小き裂の形成が多数観察された.転位組織はき裂分岐点やgrain bridgingと関係する少数の結晶粒内や粒界に観察された.木材の高温変形や損傷の支配機構は,粒界相の軟化とそれに付随して起こる粒界微小き裂形成であることが分かった. (2)Y_2O_3-ZrO_2系のジルコニア焼結体(TASZIC ZR-2)の3点曲げ強さと破壊靱性試験を室温,873及び1273Kの各温度で調べた.3点曲げ強さと破壊靱性値ともに試験温度上昇とともに室温値の1/3にまで減少した.破壊靱性試験後の破面から測定したX線回析強度曲線を解析結果,木材料の破面にはき裂進展に伴って正方晶から単斜晶への相変態が起こり,変態量は試験温度上昇とともに減少した.高温曲げ試験後の破面には,室温試験後の破面に認められなかったミラー部の存在が観察された.SEMによる破面形態観察結果は室温,高温とも粒界型様相を呈した.き裂周辺のSEMとTEMによる観察結果は,き裂進展に伴って形成された相変態とマイクロクラックから成る変形組織領域の存在を示した.結果の一部はすでに国内シンポジウムで発表し,国際会議(JISSE-5:1997.10.開催)でも発表予定である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 菅野幹男 他: "窒化けい素焼結体の高温強度特性と微構造" 第15回高温材料基礎討論会講演要旨集. 79-83 (1996)
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[Publications] 菅野幹男 他: "ジルコニア焼結体のき裂進展挙動と微構造" セラミックスの破壊力学に関するシンポジウム講演論文集. 96-52. 68-71 (1996)
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[Publications] 菅野幹男 他: "ジルコニア薄板材の繰返し平面曲げ疲労き裂進展挙動" 日本機械学会・平成8年度材料力学部門講演会講演論文集. vol.B. 413-414 (1996)
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[Publications] 菅野幹男 他: "ジルコニア薄板材の疲労き裂進展挙動に及ぼす雰囲気の影響" 精密工学会東北支部学術講演会講演論文集. 69-70 (1996)
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[Publications] Mikio SUGANO et al: "A Microstructural Study of Crack Growth Behavior in Zirconia Ceramics" (発表予定)Proc.5th Japan International SAMPE Symposium. (1997)