1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650851
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
本間 禎一 千葉工業大学, 工学部, 教授 (20013112)
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Keywords | 極高真空 / 真空材料 / 表面処理 |
Research Abstract |
極高真空用材料の高度化および実用化に関する研究として、現在、広く使用されているオーステナイト系ステンレス鋼を対象とするガス放出の制御のための表面処理法の開発研究を行った。新しい表面処理法として、ホウ素(B)と窒素(N)を含有するステンレス鋼(SUS 304BN)の表面全域に、六方晶窒化ホウ素(h-BN)を、その六方底面を表面に平行になるように配向させた状態で一様に析出させる最適な熱処理条件を見だすことをテーマとした。そくに、析出への表面平滑性の影響を解明するために、各種の研磨法(バフ、電解、電解複合、メカノケミカル、フロート・ポリッシュ)で平滑化処理を施した表面のBN析出挙動を調査した。研磨法によって導入された表面の加工変質層の相違が影響を及ぼすことが見出された。加工変質層の導入が最も少ないフロートポリッユ表面上では、最も一様で、強く配向したBN析出が観察された。ケミカルやメカノケミカル研磨面上では、それに次ぐ優れた析出状態であったが、複雑な析出挙動が観察された。表層部近傍の内部吸蔵ガスの拡散放出における析出層の障壁効果と合わせて、ガス放出機構における加工変質層の影響について解明が必要であることが明らかとなった。 得られた成果の一部は真空と固体表面の国際会議(IVC-13/ICSS-9(1995.9))に発表された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 鈴木豊: "EFFECTS OF DIFFERENT SURFACE TREATMENTS ON THE PRECIPITATION OF BORON NITRIDE FOR STAINLESS STEEL SUS304" 真空[SUPPLEMENT]. 38. 167- (1995)
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[Publications] 本間禎一: "A MODIFIED SURFACE OF TITANIUM AND ITS VACUUM CHARACTERISTIC" 真空[SUPPLEMENT]. 38. 174- (1995)