1996 Fiscal Year Annual Research Report
エチルアミン+水+臭化リチウムを作動流体とする非フロン高効率吸収式システムの研究
Project/Area Number |
07650907
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
植村 正 関西大学, 工学部, 教授 (50067568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊与木 茂樹 関西大学, 工学部, 専任講師 (60098100)
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Keywords | 吸収式冷凍機 / 吸収式ヒートポンプ / 作動媒体 / 吸収剤 / 作動流体 / エチルアミン / 臭化リチウム / 成績係数 |
Research Abstract |
本研究は、エチルアミン+水+臭化リチウム系の吸収式システムの性能、特性を評価する場合や実用化する場合に必要となる基礎的諸物性値である、この溶液の物理的性質(密度、粘度、表面張力、蒸気圧、気-液平衡関係)及び熱的性質(比熱、混合熱)の測定を行い、さらに、これらの諸物性値を用いて、吸収式システムの理論上の性能及び動作特性を明らかにし、エチルアミン+水系のそれとの比較検討も行うことを目的とした。平成8年度は、平成7年度に引き続きエチルアミン+水+臭化リチウム系の以下に示す基礎的諸物性値(密度、粘度、表面張力)の測定と、主として平成7年度で測定した諸物性値を基にして、この三成分系を吸収式システムの作動流体として用いる場合の性能、特性などのシミュレーションを行った。当初の研究目的、研究計画に対して、平成8年度には以下に示すことが達成された。 密度と粘度については、278.15Kから327.15Kの温度範囲と9.9wt%から49.9wt%の濃度範囲で、それぞれ34点の測定を行った。表面張力については、283.15Kから313.15Kの温度範囲と10.4wt%から48.2wt%の濃度範囲で、20点の測定を行った。 さらに、平成7年度で測定した諸物性値(蒸気圧、気-液平衡関係、比熱及び混合熱)を基にして、この三成分系を種々の型式の吸収式冷凍機(一段式、二段式及び一般二重効用直列循環型)や第二種一段式吸収式ヒートポンプの作動流体として用いる場合の性能、特性などのシミュレーションを行った。本研究で取り上げたエチルアミン+水+臭化リチウム系は、エチルアミン+水系と比較すると、一段式、二段式及び一般二重効用直列循環型吸収式冷凍機の成績係数については本系のほうが劣っていた。しかし、動作範囲については本系のほうが広いことがわかった。また、第二種一段式吸収式ヒートポンプについては、本系とエチルアミン+水系との性能を比較すると、動作範囲についてはほぼ同じであったが、成績係数については本系のほうが優れているという結果が得られた。
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