1995 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫機能を制御する家蚕のホルモン感受性遺伝子工学的手法によるクローニング
Project/Area Number |
07660068
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
川崎 秀樹 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (00134263)
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Keywords | カイコ / 翅原基 / cDNAライブラリー / エクジステロイド / ディファレンシャルスクリーニング |
Research Abstract |
カイコの翅原基のcDNAライブラリーの作成を行った。5齢期でエクジステロイドの分泌が開始される時期及びホルモン濃度のピークになる時期、さらに培養下でホルモンを添加した組織、無添加の組織からそれぞれ6種のライブラリーの作成を行った。それぞれの時期の翅原基からmRNAの抽出を行い1本鎖DNA、2本鎖DNAを合成し、λファージに組み込みcDNAライブラリーを作成した。cDNAライブラリーの作成は予定通り成功した。当初失敗を繰り返していたが、mRNAの抽出法を確立した後はスムースに実験の遂行が行われた。 それぞれの時期前後の組織からmRNAを抽出し、デファレンシャルスクリーニングを行っている。ライブラリーのファージをアガ-プレートにまき、2枚のナイロン膜に写し取って、それぞれの時期前後の組織のmRNAから作成したcDNAプローブでスクリーニングを行った。1次スクリーニングで陽性のものをさらに、2次、3次までスクリーニングした。現在までに、吐糸2日目、すなわちエクジステロイド濃度がピークになる時期のライブラリーから可能性のあるクローンが得られ、塩基配列の決定を行っている途中である。しかしライブラリーのスクリーニングに当たって、ハイブリダイゼイションの条件決定が非常に困難で現在なお検討中である。条件の検討により、成功率の高いスクリーニングを繰り返して、目的の遺伝子をクローニングしていきたいと考えている。
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