1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660437
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Research Institution | UNIVERSITY OF THE RYUKYUS |
Principal Investigator |
平川 守彦 琉球大学, 農学部, 助手 (90175555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 忠旦 茨城大学, 理学部, 教授 (90115535)
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Keywords | 熱帯果樹 / 黒毛和種 / 生産システム / 食害防御 / グァバ / ビワ / ワイヤーメッシュケージ法 / 被食率 |
Research Abstract |
本研究は放牧地空間を有効利用するために,放牧草地生態系へ熱帯果樹を導入し,肉生産と果樹生産の生産システムを確立しようとするものである。しかし,移植した熱帯果樹を放牧牛が摂食するため,まず,食害防御対策を行わなければならない。その対策として,今までに,いくつかの方法を遂行した。(1)数種薬品を使って臭覚による食害防御法(忌避行動)。(2)市販のネット袋(キュウリ袋)で果樹を覆うポリネット法による食害防御。(3)支柱を立てその上から金網ネットで果樹を覆う金網ネット法による食害防御。(4)ワイヤーメッシュケージ法による食害防御。(1)の方法は薬品による忌避効果の持続性が短かった。(2)の方法はビニル製で柔らかいためその上から葉をかじられた。(3)の方法は金網ネットを支える支柱が牛によって折り曲げられ,果樹の生長を阻害した。いずれにしても,これらの方法は,果樹被食率が高く,また,果樹の生育を阻害するた効果的ではなかった。これらの欠点を全て考慮に入れて考え出したのがワイヤーメッシュケージ法である。 この方法は1m(縦)×1m(横)×1.5m(高さ)の鉄材の枠に網目15×15cmのワイヤーメッシュを張り巡らして作ったワイヤーメッシュケージで熱帯果樹を囲み放牧牛による摂食を防ぐ方法である。1995年に移植したグァバ93本とビワ50本を試験に用いた。家畜は黒毛和種雌牛5頭(平均体重357kg),雄子牛3頭(平均体重238kg)の8頭を放牧した。 その結果,果樹食害防御の方法として行ったワイヤーメッシュケージ法によるグァバ区,ビワ区における放牧牛の果樹被食率は,1996〜1997年の全試験期間を通して,0%であった。また,ワイヤーメッシュケージの被害率も0%であった。しかし,マルチ効果をねらった麻袋の被害率はグァバ区で8.7%,ビワ区で2.3%であった。今回おこなったワイヤーメッシュケージ法による熱帯果樹食害防御方法は,低コストで,しかも,長期間にわたりひじょうに効果の高いことがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 平山 琢二: "粗飼料調製法がウシ下部消化管通過速度に与える影響" 西日本畜産学会報. 39. 31〜34 (1996)
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[Publications] 日越 博信: "産卵鶏糞便由来大腸菌の薬剤耐性" 琉球大学農学部学術報告. 44. 131〜138 (1997)
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[Publications] 平川 守彦: "放牧地への熱帯果樹導入に関する研究 I.臭いによる放牧牛の熱帯果樹食害防御について" 琉球大学農学部学術報告. 44. 139〜146 (1997)
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[Publications] 平川 守彦: "放牧地への熱帯果樹導入に関する研究 II.ポリネット法による放牧牛の熱帯果樹食害防御について" 琉球大学農学部学術報告. 44. 147〜151 (1997)
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[Publications] 平川 守彦: "放牧地への熱帯果樹導入に関する研究 III.金網ネット法による放牧牛の熱帯果樹食害防御について" 琉球大学農学部学術報告. 44. 153〜159 (1997)
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[Publications] 平川 守彦: "放牧地への熱帯果樹導入に関する研究 IV.ワイヤーメッシュケージ法による放牧牛の熱帯果樹食害防御について" 琉球大学農学部学術報告. 44. 161〜165 (1997)