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1995 Fiscal Year Annual Research Report

血清スルファチドの血液凝固阻害作用と動脈硬化症

Research Project

Project/Area Number 07670141
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

原 厚  信州大学, 医学部, 講師 (70126697)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上村 敬一  信州大学, 医学部, 助教授 (80012756)
武富 保  信州大学, 医学部, 教授 (30020704)
Keywordssulfatide / anticoagulant / fibrinogen / prothrombin time / thrombin / bleeding time
Research Abstract

スルファチドの血液凝固阻害作用はこれまで内因性凝固系で調べられてきたので、本研究ではまず、外因性凝固系をも阻害するかを検討したところ、スルファチドはこの系でも効果的な血液凝固阻害剤であることが明らかとなり、使用したtissue factorの量に依存した阻害を示した。この結果、スルファチドは内因性及び外因性の両凝固系に共通の因子に作用することが推定された。さらに、血小板の凝固機能の測定法である出血時間も効果的に阻害された。また、トロンビンとフィブリノーゲンのみの単純な系で、スルファチドはフィブリンゲルの生成を阻害した。スルファチドはトロンビンには直接作用しないことがこれまでの結果から明らかになっているので、この結果は、スルファチドがフィブリノーゲンに作用したことを示している。これら4つの阻害結果から、これらの系に共通するフィブリノーゲンにスルファチドが作用することが示唆された。両者の相互反応を調べた結果、(1)スルファチドとフィブリノーゲンの溶液を混合すると不溶性の複合物を生成すること、(2)さらにこの反応は定量的で、スルファチドは溶液中の全てのフィブリノーゲンを沈降させ得ること、また、(3)ELISAでは、スルファチドとフィブリノーゲンの特異的な反応であることが明らかになったこと、そして、(4)スルファチドが結合することによってフィブリノーゲンのUVスペクトルが変化すること、最後に、(5)ゲルろ過によりスルファチドは分子量約100万のタンパク質に相当するサイズのミセルを形成していることなどが明かとなった。これらの結果から、スルファチドは生理的条件下で分子量約100万のミセルを生成し、フィブリノーゲンに結合し、その結果、トロンビンによるフィブリンゲルの生成を阻害し、また、フィブリノーゲンによる血小板の架橋を阻害するものと考えられた。血小板機能に関するスルファチドの効果は来年度以降の研究で明らかにする。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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