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1995 Fiscal Year Annual Research Report

住血吸虫ミラシジウムの繊毛運動:環状ヌクレオチドとイオンチャネルによる制御

Research Project

Project/Area Number 07670285
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

青木 克己  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (90039925)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三井 義則  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (50229738)
藤巻 康教  長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (10209083)
丹羽 正美  長崎大学, 医学部, 教授 (20136641)
Keywords住血吸虫 / ミラシジウム / 繊毛 / cAMP
Research Abstract

本研究の目的は住血吸虫ミラシジウム体表の繊毛運動の情報伝達経路を薬理学的手法を用いて明らかにすることである。これまでにcAMPをセカンドメッセンジャーとする情報伝達経路が繊毛運動に深く関与することを明らかにした。以下実験方法と結果を簡単に示す。ミラシジウムは水中では活発な繊毛運動を呈し2mm/secの速度で遊泳する。しかし0.9%NaCl液に移されると繊毛運動は停止し、ミラシジウムは遊泳を停止する。遊泳停止したミラシジウムを8-Br-cAMPや細胞内cAMP濃度を高める試薬(IBMXとForskolin)にさらすと、繊毛運動が活性化され幼虫は直ちに1%NaCl液中で遊泳を開始する。幼虫の活性化率は濃度依存性である。最も至適な条件下での幼虫の繊毛運動活性化率は40〜50%である。しかし幼虫の遊泳速度は水中での幼虫の遊泳速度の約1/7にしかすぎない。コレラ毒素は小腸上皮細胞においてはcAMP濃度を高め、分泌促進を惹起するが、1%NaCl中のミラシジウムの繊毛運動の活性化には関与しない。
cAMP依存性プロテインキナーゼ(Aキナーゼ)の特異的阻害剤(H88,H89)を水中遊泳中のミラシジウムに与えると、5〜10分でミラシジウムは遊泳を停止する。
低浸透圧刺激を受けたミラシジウムでcAMPが増加することを示す実験には成功してないが、上に述べた知見はミラシジウムが低浸透圧刺激を受けると細胞内cAMP濃度が上昇し、Aキナーゼが活性化され、体表繊毛運動が活性化され、ミラシジウムが遊泳を開始することを暗示する新しい知見である。

URL: 

Published: 1997-02-25   Modified: 2016-04-21  

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