1995 Fiscal Year Annual Research Report
ラット慢性気管支喘息モデルにおける気道リモデリング発現機序とその制御に関する研究
Project/Area Number |
07670644
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
棟方 充 北海道大学, 医学部, 講師 (00209991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 行彦 北海道大学, 医学部, 教授 (30001902)
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Keywords | 気道リモデリング / 平滑筋増生 / ゴブレット細胞 / 気管支喘息 / 気道過敏性 |
Research Abstract |
卵白アルブミン(OA)週3回、1ヵ月吸入による感作BNラットの検討を行った.吸入OA濃度は0.1%,1.0%,5.0%の3種類を用いた.1ヵ月後、OA吸入ではOA濃度が上昇するにつれ気道反応が低下する、所謂脱感作現象が観察された.しかし、気道過敏性の検討では、OAの濃度が上昇するにつれ、気道過敏性の亢進が認められた.リモデリングの客観的に評価するた、組織計測では平滑筋アクチンを蛍光染色し、蛍光顕微鏡とコンピュータを用いた計測を行った.気道平滑筋の増生は認められなかったが、1.0%,5.0%OA吸入群において気道上皮の肥厚が認められた.また、OAの濃度依存性にで気道上皮細胞の内、ゴブレット細胞の増加が認められ、その数と気道過敏性に有意な相関を認めた.以上の結果から、1ヵ月吸入では、まず、気道上皮のリモデリングが形成され、これが気道過敏性と関連すると考えられた.1ヵ月連続吸入群で気道平滑筋の肥大・増生が出現しなかったため、OA濃度5%、吸入期間3ヵ月の群を作製し、検討を行った.気道過敏性については、OA吸入群で有意な亢進が認められている.現在、平滑筋の増生の有無を組織計側にて検討中である.また、浸透圧ポンプを用いる薬物投与に関しては、プレリミナリーな検討が終了し、一ヵ月間の持続投与が可能であることを確認した.
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