1995 Fiscal Year Annual Research Report
コルチゾール生合成阻害薬を用いた難治性うつ病の治療と病態研究
Project/Area Number |
07671068
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岸本 朗 鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (00093584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 慎次郎 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (90271048)
中村 準一 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (90237404)
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Keywords | 難治性うつ病 / 抗うつ薬抵抗性 / メチラポン / HPA系 / コルチゾール合成阻害薬 |
Research Abstract |
本研究の目的は、通常の抗うつ薬に抵抗してうつ状態が遷延する、いわゆる難治性うつ病において、視床下部-下垂体-副腎皮質(HPA)系の果たす役割を検討するところにある。本研究ではその目的のために、1)コルチゾール日内リズムの測定、並びに下記の各種の負荷試験を通した、難治性うつ病者のコルチコストロイド感受性の有無の検討を行い、さらに2)難治性うつ病者に対するコルチゾール生合成阻害薬の臨床(抗うつ)効果を検討する。 上記1)の目的のために、難治性うつ病者10名、非難治性うつ病者10名、および健常対象者10名に対して、corticotropine releasing hormone(CRH)負荷試験、ACTH負荷試験、並びにデキサメサゾン抑制試験(DST)などを施行する。また2)については、難治性うつ病者10名に対して、コルチゾール合成阻薬metyraponeを用いた治療研究を行う予定である。 本年度は、1)の目的うち、健常対照者7名、非難治性うつ病者7名、および難治性うつ病者7名に対して、CRH負荷試験、ACTH負荷試験、ならびにDSTなどをすでに施行し、それらの概要は別にまとめて報告した。また2)の目的のために、7名の難治性うつ病者に対してmetyraponeを用いた治療試験を施行し、その結果も同様に別紙のように報告した。次年度は予定した残りの対象者、特に難治性うつ病者を中心に、metyrapone治療試験、およびCRH負荷試験などの負荷試験を施行する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 岸本 朗: "うつ病における高コルチゾール血症の意味とコルチゾール合成阻害薬の臨床応用" 脳と精神の医学. (1996)
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[Publications] 飯塚浩、中村準一、岸本朗、三谷秀明: "難治性うつ病における視床下部-下垂体-副腎皮質系機能に関する研究" 米子医学雑誌. (1996)
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[Publications] 飯塚浩、岸本朗、中村準一ら: "難治性うつ病に対するコルチソニル生合成阻害剤の臨床応用" 日本神経精神薬理学雑誌. 16. (1996)