1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671527
|
Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
清家 真人 高知医科大学, 医学部, 講師 (90171313)
|
Keywords | 視床腹外側核群 / 視床亜核 / 内側毛帯 / 感覚ニューロン / 定位的視床手術 |
Research Abstract |
平成8年度には10例の生理学的手法による定位的視床手術を施行した.平成7年度と同様の手技により視床ニューロン活動を記録し,感覚ニューロンに対する適正刺激の同定と受容野の同定を行った.深部感覚刺激と考えられるtappingに応答するニューロンはVc(ventralis caudalis)核とVim(ventralis intermedius)核の境界領域で確認され,応答様式はmedial lemniscal sensory neuronの特徴を有していた.過去,2年間に同定し得たニューロンに,それ以前に確認したニューロンを加えて,その分布領域を検討したが,このtappingに関連した深部感覚ニューロンと考えられるニューロンは,Vim核とVc核の境界部分に幅1.0-1.5mm程度に帯状に分布し,この分布様式はサル視床における深部感覚ニューロンの分布に一致した.サル視床でのdataをヒトに応用してとらえた場合,従来Vim核は大脳皮質3a野に投射すると考えられていたが,大脳皮質4野に投射すると考えた方が妥当であろうと考えられる.また,Vc核は従来大脳皮質3b,1,2野に投射するとされていたが,深部感覚ニューロン,すなわちtappingに応答するVim-Vc borderに分布するニューロン群(anterodorsal shell area)が大脳皮質3a野に投射し,Vc核中心部(central core area)に分布する表在感覚ニューロンが大脳皮質3b,1,2野に投射するものと推測された.
|